2014 7.11 fri. - 7.13 sun.
CHERYL LYNN
artist CHERYL LYNN
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ダンス・ミュージックの女王が、今年も飛び切り楽しいパーティを繰り広げています。シェリル・リン、待望の再出演です。
先にバンド・メンバーがステージにあがり、演奏に取りかかっている中、シェリルは歌いながら登場します。リズムに合わせて軽く体を動かしながら、駆けつけたファンに"Tokyo!"と呼びかけながらの熱唱です。張りのある声はどこまでも伸び、身ぶり手ぶりを交えたアクションも華麗。細かく刻むギターのカッティング、スラッピング・ベースの堂々とした響き、杭を打ち込むようなドラム・サウンドは、まるで'70年代後半さながら。しかしシェリルの歌声は当時(といっても、ぼくはレコードやCDで後追いしたのですが)よりもさらに深みと力強さを増し、自身のゴスペル・ルーツをより鮮明に打ち出しているように感じました。ライヴのいたるところで起きた観客とのコール&レスポンスや合唱、一度バックの演奏をブレイクして(止めて)アカペラで朗々と歌いあげるところ、何度もエンディングを繰り返したあと再びメイン・コーラスに戻って歌い始めるところなど、「ああ、これはまるでゴスペルではないか」と思いながら、ぼくはこのパーティを満喫しました。
昨年の公演で抜群のドラムスを聴かせてくれたリッキー・ローソンの急逝はかえすがえすも残念ですが、ジョン・ホリフィールドのタイトなプレイは十分にその穴を埋めていたように思います。音楽監督のキーボード奏者、ジェローム・ハワードは鋭い目線やアクションで他のメンバーにさまざまな指示を与え、シェリルの歌声を徹底的に引き立てます。「Keep It Hot」の沸騰しそうなほどの熱気、"私のフェイヴァリット・ナンバー"と前置きして歌った「Don't Wanna Be Mistreated」、そこからノンストップで続いた「Good Time」の高揚感。徹底的に盛りあがってほしい、踊ってほしいというシェリルの声が聞こえてくるようです。近年のライヴでは定番の、バック・コーラスのドナルド・ミッチェルとのデュオ「If This World Were Mine」ももちろん聴かせてくれましたし、最後は誰もが大好きなメガ・ヒット「Got To Be Real」と「In The Night」でオーディエンスをエクスタシーに導きました。
「いつの間にかデビュー35周年を迎えてしまったわ」とMCで語っていたシェリル。ダンス・ミュージック・クイーンの座は、まだ当分奪われそうにありません。
(原田 2014 7.12)
2014 7.11 FRI.
1st | |
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1. | ALL MY LOVIN' |
2. | LOOK BEFORE YOU LEAP |
3. | KEEP IT HOT |
4. | ALL MY LOVING |
5. | DON'T WANNA BE MISTREATED |
6. | GOOD TIME |
7. | IF THIS WORLD WERE MINE |
8. | SHAKE IT UP TONIGHT |
9. | GOT TO BE REAL |
EC. | IN THE NIGHT |
2nd | |
1. | ALL MY LOVIN' |
2. | LOOK BEFORE YOU LEAP |
3. | KEEP IT HOT |
4. | ALL MY LOVING |
5. | STAR LOVE |
6. | IF THIS WORLD WERE MINE |
7. | SHAKE IT UP TONIGHT |
EC. | GOT TO BE REAL |