2014 7.19 sat. - 7.20 sun.
MASATO HONDA B.B.STATION -Big Band Night-
artist ERIC MIYASHIRO , 本田雅人
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ビッグ・バンド界のスペシャリストが集結した超絶集団、本田雅人B.B.Stationが今年も熱いライヴを聴かせてくれました。リーダーの本田をはじめ、トランペットのエリック宮城、サックスの山本拓夫、トランペットの佐久間勲、トロンボーンの中川英二郎、片岡雄三は11日に「ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ」のメンバーとしてスイスのモントルー・ジャズ祭に出演したばかり(こちらのディレクションはエリック宮城が担当しました)。世界をまたにかける凄腕たちに、時差ぼけという言葉はありません。
文字通りのテーマ・ソングである「Theme For B.B.S.」から、痛快なフルバン・サウンドが満員のオーディエンスを飲み込みます。人気インスト・グループ、T-SQUARE在籍時代の代表作のひとつ「Little League Star」もファンキーでグルーヴ感たっぷりのビッグ・バンド・ナンバーへと生まれ変わります。突き抜けるような本田のアルト・サックスの音色、一糸乱れぬアンサンブルを生み出すブラスやサックス・セクションの輝かしさ。複雑なパッセージを軽々とこなしながら、聴く者の体を動かしてくれます。バラード「Fair Affection」のエンディングに登場するカデンツァも、"必殺"という言葉を使いたくなるほど美しいものでした。
本田がソプラノ・サックスでリードをとる「サックスのためのソナタ第18番(おはこ)」にも思いっきり興奮させられました。よくもまあ、こんなメロディやリズムを思いつくものです。サックス・セクションの面々をサディスティックに責めまくるような曲展開なのですが、誰もが余裕綽々でブロウします。山本のバリトンがボトムを支えるなか、本田のソプラノが炸裂します。エンディングの一音が消え去り、「すごい!」と思いながら拍手をすると、すかさず次の曲が飛び込んできました。「Megalith」です。なんと豪華なセット・リストでしょう。新加入したバカボン鈴木がアコースティック・ベース、エレクトリック・ベース、チャップマン・スティックを持ち替えて変幻自在のプレイを展開していたこと、初日のみ参加した則竹裕之が畳み掛けるようなドラム・プレイでソリストを煽っていたことも強く印象に残りました。次のライヴが早くも楽しみになると共に、今のB.B.Stationの充実ぶりを封じ込めたCDが登場することを願ってやみません。
(原田 2014 7.20)
2014 7.19 SAT.
1st | |
---|---|
1. | THEME FOR B.B.S. |
2. | TOKYO TRAIN |
3. | LITTLE LEAGUE STAR |
4. | FAIR AFFECTION |
5. | CONDOLENCE |
6. | FUNKY MONSTERS |
7. | サックスのためのソナタ第18番「おはこ」 |
8. | MEGALITH |
EC. | FADE AWAY |
2nd | |
1. | THEME FOR B.B.S. |
2. | STOP!THE FUNK |
3. | LITTLE LEAGUE STAR |
4. | FAIR AFFECTION |
5. | CIAO!!! |
6. | FUNKY MONSTERS |
7. | サックスのためのソナタ第18番「おはこ」 |
8. | MEGALITH |
EC. | FADE AWAY |