2014 8.14 thu. - 8.15 fri.
CIBO MATTO
artist CIBO MATTO
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ニューヨークで生まれた人気ユニット、チボ・マットがついにブルーノート東京に初登場を果たしました。ぼくは1999年、当時の新譜『STEREOTYPE A』を聴いて、彼女たちのサウンドに引き込まれました。ポップなところと尖っているところのバランス感覚が絶妙で、とにかく聴いていてわくわくさせられたものです。現在もチボ・マットは心憎いほどポップで、妥協なく尖っています。うれしい気分のまま、ぼくはラストの一音まで聴き入ってしまいました。
オープニングの「Sugar Water」で本田ゆか、ハトリミホ、そしてサポートの大野由美子(バッファロー・ドーター)が舞台に揃い、曲のエンディングでベースのデヴィン・ホフ、ドラムスのあらきゆうこが合流します。そして15年ぶりにリリースされた新作アルバム『ホテル・ヴァレンタイン』(CDのほかに、LPも発売されています。ぼくはLPで所有)からのナンバーが次々と演奏されていきます。「Check In」、「Déjà vu」、「MFN」、「Empty Floor」、「10th Floor Ghost Girl」などなど。曲順はアルバムとは異なりますが、架空のホテル"ホテル・ヴァレンタイン"の謎めいた妖しい空気が「ブルーノート東京」にたちのぼります。メンバー中、唯一の男性であるデヴィンもアコースティックとエレクトリックを持ち替えながら、強靭なトーンを響かせていました。ネルズ・クライン(『ホテル・ヴァレンタイン』にも参加しているギタリスト)、ジョシュア・レッドマン、メアリー・ホルヴァーソン(先ごろマーク・リーボウのバンドで来日)などとの共演歴を持つ彼の参加は、ぼくにとってこのライヴのさらなる大きな喜びでした。
最初期の代表曲「Birthday Cake」とアントニオ・カルロス・ジョビン作「Águas de Março」(三月の雨)はアコースティック楽器中心にプレイされました。本田はアコースティック・ピアノを弾き、後者では田辺瑞樹のチェロもフィーチャー。また『STEREOTYPE A』からの「Moonchild」では、チェロとベースの弓弾きをバックに、思いっきりリヴァーブのかかったハトリのヴォーカルが抜群の存在感を示しました。「Sci-Fi Wasabi」で、本田とハトリが横並びになって行なうダンスも、実にかっこよかったです。
公演は本日まで。特製カクテル「Emerald Tuesday」を味わいながら、極上のパフォーマンスをお楽しみください。
(原田 2014 8.15)
2014 8.14 THU.
1st & 2nd | |
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1. | SUGAR WATER |
2. | CHECK IN |
3. | DEJA VU |
4. | MFN |
5. | AGUAS DE MARCO |
6. | BIRTHDAY CAKE |
7. | MOONCHILD |
8. | EMERALD TUESDAY |
9. | EMPTY POOL |
10. | 10TH FLOOR GHOST GIRL |
EC. | SCI-FI WASABI |