2014 8.19 tue. - 8.20 wed.
VINTAGE TROUBLE
artist VINTAGE TROUBLE
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
「どれだけ彼らは50~70年代のサウンドを愛しているんだ!」
そう叫ばずにはいられない音がクラブに鳴り響きました。話題の4人組バンド、ヴィンテージ・トラブルがついに初登場です。すでに何度か来日し、ロック系のハコやロック・フェスでは大人気を博している彼らですが、ブルーノート東京におけるステージはさらなる喜びを与えてくれました。各メンバーの表情や指使いをたっぷり見ることができたのはもちろん、ヴォーカルを担当するタイ・テイラーのエンタテインメント性にも脱帽です。
ビッグ・ママ・ソーントンの歌う「Hound Dog」の音源に乗せて、メンバーが登場します。全員がスーツ姿なのも、どこか50年代のバンドマンのようです。しかしひょっとしたらタイは髪型やもみあげ等、1968年頃のジェームズ・ブラウンを意識しているのかもしれません。プログラム中盤では、ブラウンばりのマイク・スタンド芸も見せてくれました。
ステージ中央で4人が拳をあわせ、気合いを入れた後にパフォーマンスが始まります。「ダンス天国」、「ハーレム・シャッフル」、「スーキー・スーキー」、マジック・サムの「ルッキン・グッド」風ギター・ブギ等、ぼくは彼らのサウンドから様々な響きを感じました。とはいえそれは個人的に受けた印象であり、ヴィンテージ・トラブルというバンドがそれらを引っ張って貼り付けたということではありません。"これはストーリー・ソングなんだ"という前置きのあとに始まった「You Better Believe It」も実に濃厚なブルースで した。
中盤ではアコースティック・ギター、アコースティック・ベース・ギター、スネア・ドラムだけの伴奏で「Blues Hand Me Down」等の当たり曲を披露。しかし「俺たちのアコースティッ ク・パートは決して君たちを眠くさせないし、キャンプファイアーとも無関係だ。どんなときにもグルーヴ感こそ大事なんだ」と豪語するだけあって、根底にあるのは抜群のノリの良さです。
再びエレクトリック楽器を使用したセットに戻ってから、場内はさらなる熱狂に包まれます。タイは客席に入っていくだけでなく、テーブルや椅子の上でオーディエンスを煽動するような熱いパフォーマンスを繰り広げたり、観客の手拍子だけをバックにマイクなしで朗々と歌いこむなど、圧倒的な実力と尽きないサービス精神を発揮しました。終演後も鳴り止まぬ大きな拍手と、いろんなところから聞こえてくる「良かった」「かっこいい」という観客の声。今回の来日公演で、ヴィンテージ・トラブルのファンはさらに増えたことでしょう。
(原田 2014 8.20)
2014 8.19 TUE.
1st | |
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1. | BLUES HAND ME DOWN |
2. | LOW DOWN DIRTY DOG |
3. | NANCY LEE |
4. | TOTAL STRANGERS |
5. | NEVER MINE |
6. | ANOTHER MAN’S WORDS |
7. | RUN OUTTA YOU |
8. | PELVIS PUSHER |
9. | RUN LIKE THE RIVER |
10. | NOBODY TOLD ME |
11. | STRIKE YOUR LIGHT |
2nd | |
1. | PELVIS PUSHER |
2. | STILL&ALWAYS |
3. | BETTER BELIEVE |
4. | TOTAL STRANGERS |
5. | NOT ALRIGHT BY ME |
6. | NEVER MINE |
7. | BLUES HAND ME DOWN |
8. | LO&BEHOLD |
9. | ANOTHER MAN’S WORDS |
10. | STRIKE YOUR LIGHT |
11. | RUN OUTTA YOU |
EC. | RUN LIKE THE RIVER |