2014 10.25 sat. - 10.26 sun.
ARTO LINDSAY
with special guest KEIGO OYAMADA
artist ARTO LINDSAY , 小山田圭吾
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ポップでありながらアヴァンギャルド、まろやかでありながら尖っていて、ダンサブルでありながら聴きこまずにいられない。カエタ―ノ・ヴェローゾ、デヴィッド・バーン、坂本龍一など数々の才人を魅了してきた人気者アート・リンゼイが待望の初登場を果たしました。メンバーは彼のほかに、元ロリンズ・バンドのメンバーでPファンク・オールスターズにも在籍したことがあるというメルヴィン・ギブス(ベース)、ジャマイカ人と中国人の両親を持つニューヨーク出身のポール・ウィルソン(キーボード)、ブラジル・バイーア出身で"サンバヘギ"(サンバ+レゲエ)の第一人者といわれるマリヴァウド・パイム(パーカッション)、元ボアダムズでコンボピアノのメンバーでもある千住宗臣(ドラムス)。後半ではスペシャル・ゲストとして小山田圭吾(ギター)が加わりました。国籍、肌の色、世代、言語を飛び越えた、文字通りグローバルなセッションです。
アートは例によって愛用の12弦ギターを抱えて歌います。歌声はチェット・ベイカーやベン・ワットに通じる、ちょっと高めで軽やかな響きを持っています。ポルトガル語と英語を使い分けながら歌われるのは、最新ソロ・ベスト『アート・リンゼイ百科事典』にも入っている「Personagem」、「Simply Are」、「Invoke」等。マリヴァウドの打ち出すスルドの響きとメルヴィンの重厚なベースがかみ合い、アートはワン・コーラス歌いあげるごとに、親のかたきをとるようにギターを猛烈にかき鳴らします。「チューニングも知らない。正規の弾き方は何一つできない」という噂が本当かどうか、ぼくにはわかりませんが、30数年間、このギター・スタイルを貫き続ける姿勢はあっぱれです。
小山田がメロディアスなフレーズを繰り返し、メルヴィンがベースの高音を使ってそれに絡みついているところに、突如割り込んでくる、まるで電動のこぎりのようなギターの音。「ああ、アート・リンゼイを満喫した」と、ぼくは大きな満足感を味わいました。26日の公演は、ドラムスが山木秀夫に代わるとのこと。そちらも楽しみです。
(原田 2014 10.26)
2014 10.25 SAT.
1st | |
---|---|
1. | PERSONAGEM |
2. | YOU DECIDE |
3. | SIMPLY ARE |
4. | INVOKE |
5. | PRE FEELINGS |
6. | MODOS |
7. | MANEIRAS |
8. | PRIZE |
9. | ILLUMINATED |
10. | EROTIC CITY |
11. | PRIVACY |
12. | COMBUSTIVEL |
EC. | JARDIM DA ALMA |
2nd | |
1. | PERSONAGEM |
2. | YOU DECIDE |
3. | SIMPLY ARE |
4. | INVOKE |
5. | PRE FEELINGS |
6. | MODOS |
7. | A VIZINHA |
8. | PRIZE |
9. | ILLUMINATED |
10. | EROTIC CITY |
11. | PRIVACY |
12. | COMBUSTIVEL |
EC1. | BEIJA ME |
EC2. | JARDIM DA ALMA |