2014 12.3 wed. - 12.4 thu.
MIHO FUKUHARA & THE MARDI GRAS COMBO
artist 福原美穂
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
充電期間を終えた実力派シンガー、福原美穂が新たに結成した"ザ・マルディ・グラ・コンボ"と共に初登場を果たしました。
このバンドは、彼女がニューオリンズ滞在中に同地の音楽に感銘を受けたことがきっかけで結成されました。ピアノと編曲のYancyはドクター・ジョンやプロフェッサー・ロングヘアを敬愛する才人。ぼくはかつて、"kotez & yancy"というユニットで彼を聴いて、すさまじくノリのいいタッチに、すぐさま魅了されました。ホーン・セクションには"勝手にしやがれ"から田中和(トランペット)、"EGO-WRAPPIN'"他との共演で知られる武嶋聡(サックス、クラリネット)、"ブラッデスト・サキソフォン"からCoh(トロンボーン)、"ブラック・ボトム・ブラス・バンド"からTAMOTSU(スーザフォン)が集結。今の日本の管楽器シーンを面白くしている面々が、ずらりと揃いました。とくにスーザフォンは見た目の巨大さ、響き渡る重低音で抜群のインパクトを発揮します。初めてこの楽器をナマで見聞きして、驚いたオーディエンスも少なくないように見受けられました。
「Iko Iko」など極めつけのニューオリンズ・ソングに続き、メジャー・デビュー・シングル「CHANGE」を熱唱。アコースティック・ピアノやアコースティック・ベースをバックにすると、まるでジャズのスタンダード・ナンバーのような感触が伝わってくるのも素敵なところです。ニューオリンズの老舗ライヴ・スポット「プリザヴェーション・ホール」を訪れたときにも演奏されていたという日本産の世界的名曲「上を向いて歩こう」は、日本語と英語を織り交ぜて歌唱。サイモン&ガーファンクルの代表曲で、アレサ・フランクリンも歌った「Bridge Over Troubled Water」では前半をピアノとのデュオでリリカルに、後半はバンドを従えてエキサイティングに盛り上げます。観客との合唱で綴られたオリジナル曲「LOVE~winter song~」、ルイ・アームストロングゆかりの「When The Saints Go Marching In」や「What A Wonderful World」等、次から次へと名曲が登場し、クラブは華やかさに包まれました。
ニューオリンズ・ミュージックへの愛情と、歌うことへの喜びがあふれるステージ。本日もハッピーな一夜になることでしょう。ニューオリンズのピーチ・リキュールを使ったスペシャル・カクテル"JAZZMIN COCO"を味わいながら、ぜひどうぞ!
(原田 2014 12.3)
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