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Christmas Evening with DEE DEE BRIDGEWATER & THE LEGENDARY COUNT BASIE ORCHESTRA

artist COUNT BASIE ORCHESTRA , DEE DEE BRIDGEWATER

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


特別な顔合わせによるステージが今、行なわれています。歌姫ディー・ディー・ブリッジウォーターと、カウント・ベイシー・オーケストラの共演です。

ディー・ディーは学生時代から歌い始め、フランク・フォスターの"ラウド・マイノリティ"で本格的なデビューを果たしました。その後サド・ジョーンズ=メル・ルイス・ジャズ・オーケストラに加入し、同オーケストラの一員として1974年(ちょうど40年前です)に初来日しています。フランクもサドもベイシー・オーケストラ出身、しかもベイシーの死後、楽団を引き継いでコンダクターを務めていたこともあります。ディー・ディーとベイシー楽団は、"出会うべくして出会った"ともいえましょう。

ステージはまずベイシー・オーケストラ単独によるパフォーマンスから始まります。現コンダクターはトランペット奏者のスコッティ・バーンハート。重鎮ダグ・ミラー、主要ソリストの1人であるクリーヴ・ガイトンも元気です。ピアノのレジー・トーマス、バリトン・サックスのローレン・セヴィアン(ブロンドの女性です)は初登場。クリスマスが近づいているということで「Jingle Bells」も聴かせてくれました。ベイシー存命中の1962年にシングル盤で発表された「Basie's Jingle Bells」の現代版といえばいいでしょうか。オーケストラの次回新作は、クリスマス関連曲を含む"ホリデイ・アルバム"になる模様。エリス・マルサリスやレディシをゲストに迎え、2015年10月の発売を目指して作業を進めているとのことです。

インストゥルメンタルで盛り上がったあと、いよいよディー・ディーの登場です。豊かな声量、自由奔放なスキャット、女優としての経験も反映されているのであろう鮮やかなアクション、ジョークを交えたトークなどなど、今回もエンタテインメント性満載です。編曲は最初の夫であるトランペット奏者のセシル・ブリッジウォーター、トロンボーン奏者スライド・ハンプトン等が担当。エラ・フィッツジェラルドやビリー・ホリデイ等にちなんだナンバーを、見事ディー・ディー節に染め上げました。フェイク(メロディを崩すこと)とスキャットはジャズ・ヴォーカルの大きな特徴ですが、そのふたつにここまでこだわっている現役シンガーを、ぼくはディー・ディーのほかに知りません。「The Christmas Song」のしっとりした歌唱もまた、絶品でした。

公演は25日まで続きます。クリスマスディナーコースを味わいつつ、ゴージャスなショウをどうぞ!
(原田 2014 12.23)

SET LIST

2014 12.22 MON.
1st
1. WIND MACHINE
2. MOTEN SWING
3. WINTER WONDERLAND
4. BACK TO THE APPLE
5. OH, LADY BE GOOD
6. UNDECIDED BLUES
7. MR. PAGANINI
8. COTTON TAIL
9. THE CHRISTMAS SONG
10. GOD BLESS THE CHILD
11. FINE AND MELLOW
12. A FOGGY DAY
EC1. MY FAVORITE THINGS
EC2. ONE O'CLOCK JUMP
 
2nd
1. HEY JIM
2. I THOUGHT ABOUT YOU
3. JINGLE BELLS
4. APRIL IN PARIS
5. OH, LADY BE GOOD
6. UNDECIDED BLUES
7. MR. PAGANINI
8. COTTON TAIL
9. THE CHRISTMAS SONG
10. GOD BLESS THE CHILD
11. FINE AND MELLOW
12. A FOGGY DAY
EC1. MY FAVORITE THINGS
EC2. ONE O'CLOCK JUMP

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