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BLUE NOTE TOKYO ALL-STAR JAZZ ORCHESTRA directed by ERIC MIYASHIRO with special guest RICHARD BONA

artist BLUE NOTE TOKYO ALL JAZZ ORCHESTRA , RICHARD BONA

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


昨年の新春公演も大好評だった"ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ directed by エリック・ミヤシロ"が、さらにパワーアップして戻ってきました。今回のスペシャル・ゲストは、カメルーンが生んだ世界規模の鬼才リチャード・ボナ。公演前日(1月7日)に行なわれた公開リハーサルの勢いそのままに、華やかなビッグ・バンド・サウンドで楽しませてくれました。

冒頭はまずオールスター・ジャズ・オーケストラの単独演奏。「Train」、「Beirut」と、2月に「ブルーノート東京」出演予定のステップス・アヘッドにちなんだナンバーが演奏されます。とくに後者は、かつてマイケル・ブレッカーがEWI(ウィンド・シンセサイザー)で演奏していた超絶メロディを、トランペットとソプラノ・サックスが猛烈な勢いで奏でます。ピック弾きと指弾きを使い分けた納浩一のベースも強烈な存在感を放っていました。

続いていよいよリチャード・ボナの登場です。共演レパートリーは、ボナとエリック双方が大ファンである伝説のベース奏者、ジャコ・パストリアスゆかりのものが中心にセレクトされました。まずはボナが自身のバンドでも演奏している「Teen Town」。しかし今回は、この日のためにエリックが書いた編曲を用いてのパフォーマンスです。この曲で4弦フレットレス・ベースを駆使したボナは、次の「Three Views Of A Secret」で5弦ベースを用いてメロディを弾きます。それをそっと引き立てる2フルート、2クラリネット、1バス・クラリネットのアンサンブルも見事なら、トロンボーン奏者の佐野聡が持ち替えで吹いたハーモニカの響きも最高です。単にジャコのレコーディングをトレースするのではなく、そこにサムシング・ニューを付け加えているところに、ぼくはオールスター・ジャズ・オーケストラやボナの高いミュージシャンシップを感じます。

ボナのソロによるベース弾き語り(ループは使用しませんでした)の後、場内はちょっとしたサプライズに沸きました。ステージに戻ってきたオーケストラのメンバーをバックに、ボナが古いアメリカン・スタンダード・ナンバー「All Of Me」を4ビートに乗せてスウィンギーに歌ったのです。「Liberty City」の演奏後、ステージから降りたボナですが、「Domingo」の後半、納浩一のベース・ソロの途中で乱入。アジア=アフリカ・ベース・バトルが繰り広げられました。

このスペシャル・ライヴは明日まで続き、10日からはボナのバンドによる公演が行なわれます。ファースト・コールだけが生み出すことのできる超ゴージャスなサウンドを、思いっきり満喫してください。
(原田 2015 1.9)


●RICHARD BONA GROUP
1.10 sat. - 1.11 sun. @BLUE NOTE TOKYO
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1.12 mon. @COTTON CLUB
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SET LIST

2015 1.8 THU.
1st & 2nd
1. TRAINS
2. BEIRUT
3. TEEN TOWN
4. THREE VIEWS OF A SECRET
5. IMPROVISATION (BONA'S SOLO)
6. ALL OF ME
7. LIBERTY CITY
8. DOMINGO
EC. FANNIE MAE

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