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LARRY HARLOW'S Latin Legends of Fania featuring ORESTES VILATO & JORGE SANTANA

artist JORGE SANTANA , LARRY HARLOW

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


寒い季節には暖かい食べ物や飲み物が、一層おいしく感じられます。寒い季節には熱い音楽が、一層からだの奥までしみます。だから、今この時期こそラテンなのです!

名門ファニア・レーベル(その輝きは、ジャズのブルーノート、R&Bのモータウンに匹敵します)の黄金期を彩ったラテン・レジェンド、ラリー・ハーロウが昨日から熱狂のライヴを繰り広げています。2014年はニッキー・マレーロをゲストに迎えて大いに盛り上げてくれましたが、今年はオレステス・ビラトー(ティンバレス)とホルヘ・サンタナ(ギター)を迎えた、さらに豪華なステージです。オレステスはカルロス・サンタナのバンドで名を挙げた巨匠、そしてホルヘはカルロスの実弟で"マロ"というラテン・ロック・グループの花形メンバーとして一世を風靡しました。ラリーは卓越したピアニストでもありますが、同時に優れた音楽監督であり、とんでもなく幅広い人脈を持っています。その中から今回、厳選してくれたのがオレステスとカルロスなのです。

炸裂するホーン・セクション、複数の打楽器が作り出すリズムのうねり、その上で熱唱するエモ・ルシアーノ(僕の名前は日本語でポテトという意味なんだろう?、と語っていました)とルイシート・ロサリオ、もちろん強力無比なラリーの鍵盤さばき。オレステスは舞台上手(かみて)に位置し、ティンバレスの妙技を披露します。もう、体が動き出すのを止めることができません。アドリブ・ソロは白熱につぐ白熱を重ね、ラリーの指示ひとつで演奏の展開がどんどん変化していきます。かと思えば、故ピート・ロドリゲスに捧げた「Azúquita mami」ではしっとりと滑らかに。オクターヴ奏法やブロック・コードを用いたラリーのプレイは、圧倒的な粒立ちを放っていました。

後半、ホルヘ・サンタナが舞台にあらわれます。なんと今回が初来日だそうです。ホルヘといえばこの曲、マロの大定番である「Suavecito」まで目の前で聴けるとは! このライヴのためにサックス奏者のミッチ・フローマンが編曲してきたそうで、ラリーによると「この曲を自分が演奏するのは今回が初めて」とのこと。ホルヘの伸びやかなギター・プレイも満喫できて、とても嬉しい聴きものになりました。ホルヘには近い将来、自身のユニットでぜひ再来日してほしいものです。

公演は16日まで続きます。売店では各メンバーのCDも取り扱い中です。ライヴでラテンの真髄を味わい、家にCDを持ち帰って余韻に浸る・・・そんな生活を送っていたら、風邪の菌も寄り付かないことでしょう。
(原田 2015 1.14)

SET LIST

2015 1.13 TUE.
1st
1. SEÑOR SERENO
2. MANONO
3. AZUQUITA MAMI
4. MANUELA LO QUE PELEAN
5. SILENCIO
6. SUAVECITO
7. EL RATON
EC. DESCARGA FANIA
 
2nd
1. SEÑOR SERENO
2. AZUQUITA MAMI
3. MANUELA LO QUE PELEAN
4. EL RATON
5. QUITATE LA MASCARA
6. QUITATE TU
7. LA CARTERA
EC. LATINO

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