LIVE REPORTS

ARTIST ARCHIVES

MONTHLY ARCHIVE

VIDEO ARCHIVES


TERUMASA HINO with John Beasley Group featuring James Genus, John Hart & Jeff "Tain" Watts

artist JOHN BEASLEY , 日野皓正

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


日野皓正、ジョン・ビーズリー、ジョン・ハート、ジェームス・ジナス、ジェフ・テイン・ワッツ。

錚々たる顔ぶれによるスペシャル・セッションが、2日限りの公演として行なわれています。楽曲はすべて、日野が'80年代後半から'90年代前半にかけて発表したアルバム『ブルーストラック』、『フロム・ザ・ハート』より(米国ではブルーノート・レコードからリリースされました)。年季の入ったファンはご存知のことでしょうが、80年代の日野皓正のアルバムはどちらかといえばエレクトリック・サウンドを中心にした作品が主でした(ストリングスを加えた『トランス・ブルー』という例外もありますが)、そこにアコースティック・モダン・ジャズに徹した『ブルーストラック』が満を持して登場し大ヒット、ジャズ関連の賞を総なめにするほどの好評を得ました。当時の名曲が、装いも新たに今、現代最高峰のミュージシャンと共に蘇るのですから、これは実にスリリングです。

オープニングは『フロム・ザ・ハート』に入っていた「Free Mandela」。27年ぶりに自由の身となったネルソン・マンデラの姿をテレビで見て、いてもたってもいられず曲を書いてしまったのだそうです。録音の頃の日野はコルネットを吹いていましたが、今回はトランペットで雄弁なプレイを展開します。これほどのメンバーをサポートに専念させておくのはもったいないということか、各メンバーのソロもたっぷりフィーチャーされました。ジョン・ハートの来日は、いったい何十年ぶりでしょうか。先に述べた2作にも参加しているギタリストですが、近年は故郷のフロリダに活動拠点を移したためか、近況があまり日本には伝わってきていませんでした。ですが、今回、生で彼のプレイを聴いた方は誰もがジョンの名前を心にとどめることでしょう。「Bluestruck」の中盤、日野とデュオを展開するパートは、間違いなくこの夜のクライマックスのひとつでした。

本日はいったい、どんな"技の応酬"を聴かせてくれるのでしょうか。ツワモノ5人の、熱いステージをお楽しみください!
(原田 2015 3.11)

SET LIST

2015 3.10 TUE.
1st
1. FREE MANDELA
2. SWEET LOVE OF MINE
3. BLUESTRUCK
4. B.C. APPENOIX
5. HUGO
6. KIMIKO
 
2nd
1. SWEET LOVE OF MINE
2. BLUESTRUCK
3. ALONE ALONE AND ALONE
4. B.C. APPENOIX
5. HUGO
6. NEVER FORGET 311
7. KIMIKO

INDEX