2015 3.26 thu. - 3.28 sat.
NPG artist LIV WARFIELD
artist LIV WARFIELD
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
おなじみの人気者たちの完成された世界も素晴らしいですが、現在進行形の気鋭アーティストのライヴに接する喜びは、また格別です。さらにそのライヴが極上の出来であれば、時間はあっという間に過ぎ、ブルーノート東京からの帰り道も足取りがいっそう軽快になります。
プリンス率いるニュー・パワー・ジェネレーションでもフィーチャーされている女性シンガー、リヴ・ウォーフィールドがソロで待望の初来日を果たしました。「そりゃ素晴らしいものになるだろう」とは思っていましたが、そんな予想を超えた迫力と熱気でした。リフを基調とした音作りはどこまでも親しみやすく、バック・メンバーは誰もがテクニックとグルーヴを併せ持つ凄腕ぞろい。
リヴの歌声は逞しく声量豊か、そして細部までのコントロールが行き届いています。マイク・スタンドにマイクをおいて、両手をひらひらと動かしながら歌っているかと思えば、ハンド・マイクでシャウトしながら客席に乱入したり、ステージの左右を動き回ったり、うずくまるような姿勢でじっくりと歌い上げたり。時おり右手にタンバリンを持って歌ってもいましたが、「さすが、すごいリズム感だなあ」と唸るしかありませんでした。「自分の持っているものをすべて披露して、オーディエンスを釘づけにして離さない」という意気込みがビンビンに伝わってくるようなパフォーマンスに、ぼくは抜群の爽快感を覚えました。
帽子を深々とかぶったギターのライアン・ウォーターズはシャーデー、インディア・アリー、ロバータ・フラック等と共演を重ねてきた名手。指弾きとピック弾きを使い分けながら、グレッチ製の愛器から多彩なサウンドを紡ぎだします。ベースのユーライア・ダフィーはなんと、名門へヴィ・メタル・バンド"ホワイトスネイク"や再結成スライ&ファミリー・ストーンに在籍したことがあり、ほかにもクリスティーナ・アギレラ、アリシア・キーズ等のレコーディングにも参加しています。スラッピング、タッピング、ハーモニクス、チョーキングなども用いながらのベース・プレイには、図太いノリと超絶技巧が絶妙にミックスされています。クリス・ターナーのハモンド・オルガンも粘っこいことこのうえなく、「本当にすごいメンバーが集まったなあ」の一言に尽きます。
いろんな曲を聴かせてくれたリヴですが、個人的なお勧めは出世作「Embrace Me」と、「BlackBird」(ポール・マッカートニーの「Blackbird」とは無関係)。アル・グリーンの「Love And Happiness」、ジミ・ヘンドリックス(バディ・マイルズ)の「Them Changes」などカヴァー曲も、猛烈に盛り上がりました。
待望の国内盤も、もうすぐ登場するとのことです。リヴ・ウォーフィールド旋風が日本で吹き荒れることを、ぼくは願ってやみません。公演は28日まで!
(原田 2015 3.27)
2015 .3 26 THU.
1st | |
---|---|
1. | SAVE ME |
2. | CATCH ME |
3. | THE UNEXPECTED |
4. | NOT GIVN UP |
5. | SOUL LIFTED |
6. | EMBRACE ME/LUV&HAPPINESS |
7. | FUNK JAM |
8. | WHY DO YOU LIE |
9. | BLACKBIRD |
EC. | YOU GOT THE LOVE |
2nd | |
1. | SAVE ME |
2. | CATCH ME |
3. | THE UNEXPECTED |
4. | NOT GIVN UP |
5. | SOUL LIFTED |
6. | EMBRACE ME/LUV&HAPPINESS |
7. | FUNK JAM |
8. | WHY DO YOU LIE |
9. | BLACKBIRD |
EC. | THEM CHANGES |