2015 5.1 fri. - 5.4 mon.
DAVE KOZ featuring JAVIER COLON
artist DAVE KOZ , JAVIER COLON
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ハッピーそのもののパフォーマンスで全リスナーを笑顔にする男、デイヴ・コーズ。日本をこよなく愛し、そして日本のファンからも猛烈に愛されている彼が待望の再登場を果たしました。しかも今回はアメリカ有数のテレビ・コンテスト「ザ・ヴォイス」のウィナーである逸材、ハビエル・コロンを帯同してのステージです。
バンド・メンバーが位置につき、観客を乗せはじめると、楽屋からテナー・サックスを吹きながらデイヴが登場します。管体はゴールドなのに、ネックのところはシルバーなのが興味深いところです。ステップを踏みながら軽やかにメロディを奏で、ギタリストやベーシストとの振り付けもバッチリ揃えます。スムース・ジャズ~フュージョンのサックス・プレイヤーは数えきれないほどいますが、デイヴほど"見せること"を考えている奏者は少ないのではないでしょうか。アルトに持ちかえた「Honey Dipped」では、あらかじめプログラミングされているサックスの音に生のプレイを重ねてアンサンブルを作り、さらに贅沢な世界へとリスナーを案内します。ポール・マッカートニーの来日の余韻がさめやらぬ中、ビートルズの「Got to Get You Into My Life」を取り上げたのも実にタイミングのいい選曲だと思いました。「ハッピー・ゴールデン・ウィーク!また世界一大好きな場所に戻ってこれてうれしいよ。とてもエキサイトしているんだ」というMCも、親日家のデイヴならではです(外国にゴールデン・ウィークはありません)。
ゲストのハビエル・コロンは、ドミニカ人の父とプエルトリコ人の母の間に、アメリカのコネチカット州で生まれました。今回が初来日とのことですが、デイヴとは10数年の友人だそうです。ソウライヴやデレク・トラックスとの交流もあります。見かけはかなり逞しい感じですが、歌声は非常に高く、澄み切っています(ファルセットではありません)。コンテストで優勝するきっかけを作った「Time After Time」、ギターの弾き語りによる自身のレパートリー「Say」、マイケル・ジャクソンの「Man In The Miller」等で、卓越した実力をフルに発揮しました。
ラストはデイヴのルーツのひとつである'70年代のソウル~ファンク・サウンドのメドレー。「That's The Way」、「Sir Duke」(昨日はブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラが演奏しました)、「Getaway」などの大定番が次々と登場しました。歌いまくるハビエルと、客席を練り歩いてサックスをブロウするデイヴ。今回もオーディエンスを熱狂させたまま、極上のエンタテインメント・ショウは幕を閉じました。
(原田 2015 5.1)
2015 5.1 FRI.
1st & 2nd | |
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1. | FAST LANE |
2. | HONEY DIPPED |
3. | GOT TO GET YOU INTO MY LIFE |
4. | TOGETHER AGAIN |
5. | LET IT GO |
6. | SILVER LINING |
7. | DEFINITION OF BEAUTIFUL |
8. | TIME AFTER TIME |
9. | SAY |
10. | MAN IN THE MIRROR |
11. | YOU MAKE ME SMILE |
12. | FIRST LOVE |
13. | SUMMER HORNS MEDLEY |