2015 6.28 sun. - 6.30 tue.
SADAO WATANABE with special guest KENNY BARRON featuring BEN WILLIAMS, ULYSSES OWENS Jr.
artist KENNY BARRON , SADAO WATANABE
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
世代や国籍を超えて音で語りあえる音楽、それがジャズです。昨日から開催されている渡辺貞夫の公演は、まさしく"ジェネレーションズ・オブ・ジャズ"というべき内容で超満員のオーディエンスを喜ばせています。
ピアノを担当するのは重鎮ケニー・バロンです。渡辺貞夫よりちょうど10歳下の1943年生まれ。10代の頃からジェームズ・ムーディやディジー・ガレスピーのバンドで活動し、日本ではロン・カーターやスタン・ゲッツとの共演でもなじみ深い存在です。渡辺貞夫との共演は、FM番組「マイルス・ディア・ライフ」以来、約40年ぶりだそうです。ベースのベン・ウィリアムスは、世界で最も権威のあるジャズ・コンテストといわれる「セロニアス・モンク・コンペティション」の優勝者。パット・メセニー・ユニティ・グループのメンバーでもあり、リーダー作『カミング・オブ・エイジ』も好評と、目の覚めるような活躍ぶりです。ドラムスのユリシーズ・オウエンズJr.はクリスチャン・マクブライドやカート・エリング等とも共演、日米合同メンバーによるニュー・センチュリー・ジャズ・クインテットの一員としても売り出しています。渡辺貞夫とのセッションは、今回が初めてとのことです。
パフォーマンスは「One For You」、「Life Is All Like That」といった自作と、大の十八番であるスタンダード・ナンバー「I'm Old Fashioned」、チャーリー・パーカーゆかりの「Bird Of Paradise」等を織り交ぜて進みました。ほとんどの演奏は渡辺のテーマ吹奏&ソロ→バロンのソロ→ウィリアムスのソロの順で行なわれ、曲によってはユリシーズにもソロの場が与えられました。曲目のイニシアティヴはリーダーである渡辺貞夫が握っていたようですが、演奏面では全員がフィーチャーされました。どのメンバーのファンも皆、満腹感を味わったことでしょう。プログラムは約90分間続き、メンバーが楽屋に戻っても拍手は鳴りやみませんでした。世代を超えたジャズの対話は、30日(火曜)まで続きます。
(原田 2015 6.29)
2015 6.28 SUN.
1st | |
---|---|
1. | ONE FOR YOU |
2. | BIRD OF PARADISE |
3. | TREE TOPS |
4. | LOPIN' |
5. | TIMES AGO (FOR TIBETAN PEOPLE) |
6. | IF I COULD |
7. | I'M OLD FASHIONED |
8. | SONG OF MAY |
9. | LIFE IS ALL LIKE THAT |
EC. | YOU BETTER GO NOW |
2nd | |
1. | TADD'S DELIGHT |
2. | PLUM ISLAND |
3. | 3.10 BLUES |
4. | EPISODE |
5. | MY FOOLISH HEART |
6. | I THOUGHT OF YOU |
7. | CHEGA DE SAUDADE |
8. | LIFE IS ALL LIKE THAT |
9. | IF I SHOULD LOSE YOU |
EC1. | SMILE |
EC2. | BLUE'N BOOGIE |