2015 7.10 fri. - 7.11 sat.
AVERAGE WHITE BAND
artist AVERAGE WHITE BAND
昨年に続いて約1年半ぶりの日本公演。活動再開以降は頻繁にメンバー交替があるが、キーボードのロバート・エイリーズ(ジョン・スコフィールド/フレディ・ジャクソンほか)、グループ初の専任シンガー:ブレント・カーター(元タワー・オブ・パワー)加入後では2度目の来日となり、バンド・アンサンブルも円熟度が増した印象だ。観たのはブルーノートでの初日2ndショウ。
ライトが落ちると、まず結成メンバーの2人、アラン・ゴーリー(b,vo)とオニー・マッキンタイアー(g)がステージに上がり、小気味良いリズムを繰り出す。するとそのギター・カッティングに乗って、他の4人が小躍りながら所定のポジションへ。始まったのは名曲「Person To Person」で、続いてバンドの起爆剤たるドラムのロッキー・ブライアントが疾走する「The Juggler」へなだれ込んだ。
オーディエンスが大きく反応したのは、チャカ・カーンやネッド・ドヒニーでお馴染みの「What Cha Gonna Do For Me」からのセット中盤。リオン・ウェア作品を繋いだ「If I Ever Lose This Heaven」とマーヴィン・ゲイ「I Want You」のメドレーは、艶やかなハーモニーで若いファンの歓声を浴びた。
次の「Work To Do」では、踊り出す人が続出。更に「Schoolboy Crush」ではアランがギターに持ち替え、「Cut The Cake」ではベースを手にしたロバートが卓越したソロを披露する。しかもこれが本職顔負けのスキルで、ヤンヤの大喝采。もちろん、すっかり古株となったサックス/キーボードのフレッド・V.も随所で活躍した。お家芸的な一人二役を自然体でこなしなら、オリジナル、十年選手、新加入の3世代メンバーが絶妙なバランスでコンビネーションを保つ現在のAWB。中でもブレントの加入は、ファルセット・ヴォーカルやコーラス面で貢献が高く、かつてのアランの相棒ヘイミッシュ・スチュワート不在を感じさせない。
そうこうするうち、"ジョー・サンプルの曲に詞を付けた、僕らの最初のシングル"と紹介された「Put It Where You Want It」で本編終了。アンコールでは、ブレントが歌う「Let's Go Round Again」で再びヴェニュー内総立ちとなり、半ばディスコ模様に。そして最後は代表曲「Pick Up The Pieces」で大団円となった。
ギターが1本になったものの、そこはヴォーカルの厚みでリカヴァーする今のAWB。このラインアップの新作を聴いてみたい! そう強く思わせてくれる、ベテランらしい気骨溢れるパフォーマンスを堪能した。
text : 金澤寿和
AORを中心に、70〜80年代の都会派サウンドを愛する音楽ライター。今年発売されたAWB再発シリーズを総監修し、限定盤『Light Mellow AWB』を選曲。近著は『Light Mellow和モノ・スペシャル』。
2015 7.10 FRI.
1st | |
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1. | I JUST CAN'T GIVE YOU UP |
2. | THE JUGGLERS |
3. | WHAT CHA' GONNA DO FOR ME |
4. | MEDLEY : IF I EVER LOSE THIS HEAVEN~I WANT YOU |
5. | WORK TO DO |
6. | WHEN WILL YOU BE MINE |
7. | CUT THE CAKE |
8. | A LOVE OF YOUR OWN |
9. | IN THE BIGINNING |
10. | PUT IT WHERE YOU WANT IT |
EC. | LET'S GO ROUND AGAIN |
2nd | |
1. | PERSON TO PERSON |
2. | THE JUGGLERS |
3. | QUEEN OF MY SOUL |
4. | WHAT CHA' GONNA DO FOR ME |
5. | MEDLEY : IF I EVER LOSE THIS HEAVEN~I WANT YOU |
6. | WORK TO DO |
7. | SHCOOLBOY CRUSH |
8. | CUT THE CAKE |
9. | A LOVE OF YOUR OWN |
10. | GOT THE LOVE |
11. | PUT IT WHERE YOU WANT IT |
EC1. | LET'S GO ROUND AGAIN |
EC2. | PICK UP THE PIECES |