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MASATO HONDA B.B.STATION -Big Band Night-

artist ERIC MIYASHIRO , 本田雅人

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


夏の暑さが容赦ない今日このごろ、熱狂のビッグ・バンド・サウンドでリフレッシュしませんか。本田雅人B.B.Stationが、ちょうど1年ぶりに登場しています。本田は先日、名門GRPレーベルからソロ・アルバム『SAXES STREET』をリリースしたばかり。絶好のタイミングでの公演です。

おなじみのテーマ・ソング「Theme For B.B.S.」から、バンドのサウンドは絶好調です。陽気にスウィングするパートと、ファンク調のパート、ビシビシに決まったアンサンブル、ヨダレもののサックス・ソリの融合は、まさしくB.B.Stationの醍醐味そのもの。本田のアルトと則竹裕之のドラムスのデュオ・パートも火が出るようでした。続いては鈴木圭のテナー・サックスと鍬田修一のアルト・サックスが激しいチェイスを演じる「Tokyo Train」。前回のバカボン鈴木に替わって参加した井上陽介がウッド・ベースでボトムを支えます。

曲によってコンタクト・マイクとスタンド・マイクを使い分けていた本田は、バラード「Fair Affection」をスタンド・マイクの前で演奏。艶やかな音、流麗なメロディ、そして後半部分の美しいカデンツァと、一瞬も聴き逃せません。さらに「懐かしい」という声もあがりそうな「放課後は日曜日」を久々に演奏。梶原順のギターと本田のスキャットがユニゾンを繰り広げ、クラリネットやフルートも導入したアンサンブルが柔らかな響きを加えます。続いてはお待ちかね、新作から「Seven」。アルバムでは本田がマルチ・レコーディングを駆使していますが、この日聴くことのできたフルバン・ヴァージョンも痛快そのもの。井上のエレクトリック・ベースもうなりをあげていました。

ジャズ~フュージョン史上、最もサディスティックなナンバーのひとつであろう「サックスのためのソナタ第18番(おはこ)」はこの日も問答無用の迫力。サックス・セクションが無伴奏で吹きまくった後にリズムが入ってくる瞬間のかっこよさ、スカ風のリズムから4ビートになるところ、スリルをまき散らすソロ・プレイ、どれもが唖然とするばかりの迫力でした。初日の第一部からこんなに飛ばすことができるのも、メンバー全員がとんでもない実力とスタミナの持ち主だからこそでしょう。

本日30日の公演には、映像の収録が入るとのことです。この夏のB.B.Stationを、お見逃しなく!
(原田 2015 7.30)

Photo by Takuo Sato


●本田雅人 B.B.STATION with special guest Marlene
2015 8.29 sat. SAPPORO CITY JAZZ
North JAM Session @札幌芸術の森野外ステージ
詳細はこちら

SET LIST

2015 7.29 WED.
1st
1. THEME FOR B.B.S.
2. TOKYO TRAIN
3. CONDOLENCE
4. FAIR AFFECTION
5. 放課後は日曜日
6. SEVEN
7. サックスのためのソナタ第18番「おはこ」
8. MEGALITH
EC. JOY
 
2nd
1. THEME FOR B.B.S.
2. STOP! THE FUNK
3. CONDOLENCE
4. LAST CLEAR STREAM
5. CIAO!!!
6. SEVEN
7. サックスのためのソナタ第18番「おはこ」
8. MEGALITH
EC. IT DO MEAN A THING

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