2015 8.28 fri. - 8.30 sun.
MATT BIANCO
artist MATT BIANCO
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
"ハイブリッド"という言葉は、このユニットのためにあるような気がします。マット・ビアンコ、1年ぶりの再登場です。キーボード奏者のマーク・フィッシャーが長期療養のため不参加なのは残念ですが、独特の音作りは健在。ボサ・ノヴァ、サルサ、ジャズ、ポップス、R&B、ロック・・・さまざまな音楽の要素をスマートに取り入れながら、オーディエンスを高揚させてくれました。
イントロが出てきただけで「あっ、この曲だ!」とわかる定番を数多く持つマット・ビアンコですが、今回もオープニングから「DANCING IN THE STREET」、「SUNSHINE DAY」、「HI-FI BOSSANOVA」と、惜しげもなく十八番を連発します。一緒に合唱するひとあり、手拍子するひとあり、立ち上がって踊るひとあり、と、ファンも思い思いに彼らの音楽を楽しんでいます。フィッシャーの不在を補うべく、どのメンバーも気合十分。フロントマンであるマーク・ライリーのヴォーカルはもちろんのこと、テナー・サックス&フルートのアンディ・ロス、ギターの名手トニー・レミーらも会心のパフォーマンスを繰り広げます。フィッシャーの代役として参加したローラン・デ・ヴォスは「Lost In You」で、実にきめ細かなキーボード・ソロを聴かせてくれました。バック・コーラスを務めたふたりの女性シンガーも大変な実力派で、「TOO LATE FOR LOVE」ではメグ・カヴァナー、「HALF A MINUTE」ではシアの美しい歌声がフィーチャーされました。
個人的には、ラテン色の濃いナンバーがさらに多くなったように感じましたが、その音作りは非常に都会的で涼しげです。パーカッションやブラス楽器を加えず、フルートを多用しているところも、彼らならではのこだわりでしょう。昨年、結成30周年を迎えたマット・ビアンコ。その勢いは増すばかりです。
(原田 2015 8.29)
2015 8.28 FRI.
1st & 2nd | |
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1. | DANCING IN THE STREET |
2. | SUNSHINE DAY |
3. | HI-FI BOSSANOVA |
4. | MEDUSA |
5. | TOO LATE FOR LOVE |
6. | HALF A MINUTE |
7. | WHOSE SIDE ARE YOU ON? |
8. | MORE THAN I CAN BEAR |
9. | ANOTHER TIME ANOTHER PLACE |
10. | YEH YEH |
11. | DON'T BLAME IT ON THAT GIRL |
12. | GOOD TIMES |
13. | LOST IN YOU |
EC. | GET OUT OF YOUR LAZY BED |