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STEVE GADD BAND featuring MICHAEL LANDAU, LARRY GOLDINGS,JIMMY JOHNSON & WALT FOWLER

artist MICHAEL LANDAU , STEVE GADD

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

この4月、スティーヴ・ガッドは70歳を迎えました。最新作『70ストロング』のタイトルが示す通り、そのプレイは今なお強力そのもの。今回の"スティーヴ・ガッド・バンド"によるステージでも、美しい音色、極上のサポート、神技的ソロと、ワン&オンリーのドラム・プレイを満喫させてくれます。

'80年代に率いた"ザ・ガッド・ギャング"ではR&B~ブルースへの敬愛を前面に出したサウンドで楽しませてくれましたが、"スティーヴ・ガッド・バンド"の音作りはよりバラエティに富んでいます。共演メンバーはウォルト・フォウラー(フリューゲルホーン、トランペット)、ラリー・ゴールディングス(オルガン、キーボード)、マイケル・ランドウ(ギター)、ジミー・ジョンソン(ベース)という不動の面々。

キース・ジャレットがアルバム『ビロンギング』で自作自演した「The Wind up」から、5人の息の合ったパフォーマンスが炸裂します。ラテン風というかカリプソ風というか、思わず踊りたくなるようなリズムに乗ったソロはどれも快調そのものです。続いては最新作から「Long Way Home」、さらに1950年代にマイルス・デイヴィスが名演を残した「Bye Bye Blackbird」へと続きます。テーマ部分はラリーのオルガンとガッド(ブラッシュ)のデュエットで奏され、アドリブ・パートはジミーが先発します。5弦ベースの高音部分を多用したプレイはまるでギターのようです。続いてガッドがブラッシュからスティックに持ち変え、ウォルトがマイルスばりのミュート・トランペットを聴かせます。往年のジャズへの敬意がこもったナンバーと言っていいでしょう。

ファンキーな「Oh Yeah」ではマイケルがロック調のギターで満場を沸かせ、変拍子ファンクというべきラリー作「Sly Boots」ではツイン・ペダルを駆使したガッドのドラム・ソロが満場から怒涛のような拍手と声援を誘いました。公演は本日まで。百戦錬磨の5人が織りなす、ストロングそのものの音楽世界をぜひお楽しみください!
(原田 2015 9.12)

SET LIST

2015 9.11 FRI.
1st
1. THE WIND UP
2. AFRICA
3. ELEGANT SQUARES
4. GREEN FOAM
5. DUKE'S ANTHEM
6. CAVALIERO
EC. WAY BACK HOME
 
2nd
1. THE WIND UP
2. LONG WAY HOME
3. BYE BYE BLACKBIRD
4. OH, YEAH!
5. DESU
6. SLY BOOTS
EC. BLUES FOR…

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