2015 12.21 mon. - 12.22 tue.
AKIKO WADA -WADASOUL-
artist 和田アキ子
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ソウルフルなヴォーカル、楽しいおしゃべり、華やかなドレス、かっこよくまとまったバンド・サウンド、そしてキュートな笑顔。歌手・和田アキ子が「ブルーノート東京」で極上のエンタテインメント・ショウを開催しました。
ジャネット・ジャクソンを手掛けたプロデュース・チーム"ジャム&ルイス"の書き下ろし曲も含む最新アルバム『WADASOUL』も大好評、店内には溢れんばかりのオーディエンスがつめかけています。2本の管楽器を含むバック・バンドが、「サンタが街にやってくる」「ジングル・ベル」などのクリスマス・ソングを挿入しながらファンキーなナンバーを奏で、女性コーラスが"ソウル・クイーン、シー・イズ・AKO"と今夜の主役の名を告げます。続いて始まったのは「古い日記」です。拍手と歓声が一段と高まる中、バンドスタンドにあがった和田アキ子は熱気たっぷりに歌い込みます。間近で聴く掛け声"ハッ!"の迫力に鳥肌が立ちました。
「どしゃぶりの雨の中で」、「笑って許して」、「あの鐘を鳴らすのはあなた」と、日本を代表するソウル・ヒッツが続きます。"大トリに選ばれても不思議ではない「あの鐘」を、もうこのタイミングで歌ってしまうのか"と、ぼくはいささか驚きましたが、ライヴはここからさらなるクライマックスへ入ります。新作『WADASOUL』からの「THE MUSIC」です。MCで語っていたところによると、この曲にはもともとラップが加わっていなかったそうです。しかしプロデューサーが「ラップを入れた方がもっと良くなるんじゃないか」と提案、すると和田アキ子は「ラップならVERBALしかいない」と断言、すぐに連絡をとったところ、滞在先の香港から即座に駆け付けて見事なラップを披露してくれたのだそうです。そしてこの夜、和田アキ子×VERBAL(m-flo/PKCZ®)の共演がライヴで実現しました。和田自身、VERBALの訪問を直前まで知らされていなかったらしく、ぶっつけ本番のセッション。朗々とした和田の歌声と、今年で活動48年目に入った彼女を讃えるVERBALの即興ラップが場内をさらに盛り上げました。
プログラム後半はサム・スミスの「Stay With Me」(「彼は"天使の歌声"、私は"不良のだみ声"」という前置きも最高でした)、師であり友人でもあるレイ・チャールズに捧げた「A Song For You」「Unchain My Heart」、ニーナ・シモンの歌を聴いてからぜひ自分でも取り上げたかったという「Feelin' Good」、若き日にニューヨークで見たベット・ミドラーの舞台「ローズ」に感激して以来"いつか年齢を重ねたら歌ってみたい"と願っていた「When A Man Loves A Woman」等、洋楽曲を中心に熱唱が続きました。来たる50周年に向けて、歌手・和田アキ子の勢いは今後さらに増すことでしょう。
(原田 2015 12.22)
2015 12.21 MON.
1st | |
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1. | OVERTURE |
2. | 古い日記 |
3. | どしゃぶりの雨の中で |
4. | 笑って許して |
5. | 晴レルヤ |
6. | あの鐘を鳴らすのはあなた |
7. | THE MUSIC |
8. | STAY WITH ME |
9. | 愛の讃歌 |
10. | A SONG FOR YOU |
11. | UNCHAIN MY HEART |
12. | TEACH ME TONIGHT |
13. | もう一度ふたりで歌いたい |
14. | 夢 |
EC1. | FEELING GOOD |
EC2. | WHEN A MAN LOVES A WOMAN |