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Christmas Evening with LALAH HATHAWAY

artist LALAH HATHAWAY

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


圧巻の最新作『レイラ・ハサウェイ・ライヴ』の世界が、そのまま目の前で繰り広げられるのです。これを喜びといわず、なんといいましょう。今年の「ブルーノート東京」のクリスマス・シーズンは、歌姫レイラ・ハサウェイが極上のひとときを提供してくれます。

ぼくはもう25年ほど、彼女のライヴを折に触れて見てきましたが、今回ほど心の中で何度も「いいぞ!」と叫んだことはありません。声量は一層豊かになり、しっとり歌う部分と声を張る部分のコントラストは際立つばかり。伝説の父親、ダニー・ハサウェイの「Little Ghetto Boy」や、アニタ・ベイカーが'83年にヒットさせた「Angel」、アンジェラ・ウィンブッシュが書いた初期の代表曲「Baby Don't Cry」、ジョー・サンプルとの共演盤に入っていたバラード「When Your Life Was Low」など選曲は親しみやすさと幅広さを併せ持ち、ギターの逸材アイザイア・シャーキーを含むバック・メンバーにも存分に活躍の場が与えられます。そしてMCには以前からは信じられないほどのユーモアが加わり、風格を感じさせる立ち居振る舞いも強く印象に残りました。2年連続でグラミー賞を受賞したことも、いいヴァイブレーションを与えているのでしょう。とにかく今回のレイラは脂が乗りまくり、心・技・体ともに絶好調という印象を与えてくれました。コーラスの男性二人も、センスの良いキーボード・プレイで光るトニー・カズーも、誰もが笑顔いっぱいのまま、実にリラックスした演唱を聴かせてくれます。

クリスマス・シーズンということで、プログラムはクリスマス関連の楽曲で締めくくられました。鳴りやまない拍手に応え、レイラとアイザイアのふたりが登場し、まずパフォーマンスしたのは、メル・トーメが自作自演し、ナット・キング・コールも歌った「The Christmas Song」。続いてバンド・メンバー全員がステージにあがり、父ダニーの曲「This Christmas」が披露されました。この曲はぼくの最も好きなクリスマス・ソングのひとつなのですが、"まさかこれがレイラの歌声で聴けるとは"と、感激に震えました。

ソウルフルで暖かな音楽に浸りたいと願うファンにとって、レイラのライヴは最高のクリスマス・プレゼントになるように思います。公演は25日まで続きます。乗りに乗る歌姫のステージを、ぜひ!
(原田 2015 12.24)

SET LIST

2015 12.23 WED.
1st & 2nd
1. BABY DON'T CRY
2. LITTLE GHETTO BOY
3. SHINE
4. ANGEL
5. WHEN YOUR LIFE WAS LOW
6. FOREVER, FOR ALWAYS, FOR LOVE
7. SOMETHING
8. LEAN ON ME
EC1. THE CHRISTMAS SONG
EC2. THIS CHRISTMAS

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