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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


このバンドが笑顔を失ったり、冴えない演奏をしたり、沈み込んだプレイをしている場面には出会ったことがありません。フェスティバルでも、コンサート・ホールでも、クラブでも、つねに全力投球。ファンキーでダンサブルなサウンドで、どんなときもあたり一面ピースフルな気分にしてくれます。ブルーイの強力なリーダーシップのもと、猛烈にグルーヴしまくる精鋭集団、インコグニートの公演です。

今回もシンガーはヴァネッサ・ヘインズ(ゆかた姿をブルーイは"超かわいい"と称賛していました)、ケイティー・リオン、トニー・モムレルの3人。リード・ヴォーカルもバック・コーラスも見事にこなす実力派ばかりです。これまでブルーイは後方の左側に位置することが多かったのですが、今回は前方の左側に立ち、曲によってはギターを弾く手を休めて客席に入り込んで盛り上げます。これまで最後におこなっていたメンバー紹介は中盤に移り、ブルーイの日本語はさらに上手になりました。

ヴァネッサとトニーが肩を寄せ合いながら歌う「Still A Friend Of Mine」などの大定番に加え、ブルーイの鮮烈なギター・カッティングやアリステア・ホワイトのトロンボーン・ソロが光るインストゥルメンタル曲「Expresso Madureira」、60年代のデトロイト・ソウルを思わせるトミーの独壇場「Hats (Makes Me Wanna Holler)」などを次々と畳みかけながらパーティは進行し、ラストの「Morning Sun」ではヴォーカリストたち(+ブルーイ)が歌いながらするダンスに、すべてのオーディエンスが"振りコピ"で応えるという、Jポップの人気アーティストのライヴさながらの展開になりました。

インコグニートは今回、クリスマス・シーズンを「モーション・ブルー・ヨコハマ」で過ごしました。そしてカウントダウン・ライヴを含む年末年始公演を「ブルーノート東京」で開催します。ブルーイは「私はジャズ・ファンク・サンタクロースなんだ」と笑いをとり、「2016年の始まりを皆さんと一緒に祝うために、私たちはここにやってきたんだ」と、嬉しい言葉を続けました。

「ブルーノート東京」での公演は1月3日まで続きます(12月28日と元日はオフ)。インコグニートのパーティは、最高にエキサイティングな年末年始を届けてくれることでしょう。
(原田 2015 12.27)

SET LIST

2015 12.26 SAT.
1st & 2nd
1. TALKIN' LOUD
2. PIECES OF A DREAM
3. GOODBYE TO YESTERDAY
4. I LOVE WHAT YOU DO FOR ME
5. I SEE THE SUN
6. AS
7. STILL A FRIEND OF MINE
8. GOOD LOVE
9. EXPRESSO MADUREIRA
10. PERCUSSION & DRUM SOLO
11. STEP ASIDE
12. EVERYDAY
13. HATS (MAKE ME WANNA HOLLER)
EC. MORNING SUN

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