2016 2.4 thu., 2.5 fri.
NEW ORLEANS MARDI GRAS in TOKYO featuring CHA WA
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
リオと並ぶ世界最大のカーニバル(謝肉祭)のひとつ、ニューオリンズのマルディ・グラ。今年は2月9日に開催されますが、それに先立って「ブルーノート東京」のステージにもマルディ・グラさながらの熱気が運び込まれます。"ノンストップ・グルーヴ・マシーン"の異名をとる注目のバンド、チャ・ワ(2010年結成)の登場です。
メンバーはスパイボーイ・ジャーワン・ブードロー(ヴォーカル、タンバリン)、ビッグ・チーフ・ケントレル・ワトソン(ヴォーカル、ティンバレス)、ウェス・アンダーソン4世(スーザフォン)、山岸潤史(ギター)、スティーブン・マリノウスキ(オルガン、フェンダー・ローズ、シンセサイザー)、ジョー・ジェリーニ(ドラムス)の6人。ジャーワンは"ワイルド・マグノリアス"のモンク・ブードローの孫、アンダーソンはウィントン・マルサリス等との共演で知られるアルト・サックス奏者ウェス・アンダーソンの息子です。ヴォーカルのふたりは赤や白の羽根飾りを身に着けたコスチュームで登場。つい腰が動き出すビート、耳が吸い寄せられるアンサンブル、そして目を捉えて離さない衣装と、あらゆるところから観客を楽しませるステージが繰り広げられました。MCは基本的にグループ創立者のジョーが担当しましたが、ニューオリンズ生活が20年を超える山岸が日本語で語るパートもあり、それもミュージシャンと観客の距離を近づけていたように感じられました。
ハイハットの上に載ったタンバリンが華やかな響きを生み、ヴォーカルのふたりも抜群のリズム感で打楽器を奏でます。'60年代のアメリカン・ポップス「Hey Baby」のとてつもなくソウルフルなヴァージョン、ニューオリンズの大スタンダード・ナンバーというべき「Lil Liza Jane」「Iko Iko」、リフレインが強く耳に残る「New Suit」「Indian Red」などが次々とプレイされます。山岸の粘っこいギター・プレイがブルースやロックの要素を持ち込み、ウェスのスーザフォンは絶妙なシンコペーションを紡ぎ出します。冬まっさかりだというのに、彼らの音楽を聴いていると体が熱くなってきます。「なるほど、これがニューオリンズ・ヴァイブなのか」と思いながら、ぼくはステージを満喫しました。
公演は本日も行なわれます。ミーターズやドクター・ジョンなどニューオリンズR&B/ファンクのファン、クリスチャン・スコットなどニューオリンズ出身の現在進行形ジャズ・ミュージシャンに関心を持っている方にもお勧めです。チャ・ワのマルディ・グラ・ファンクに接して、ホットな2月を過ごしましょう!
(原田 2016 2.5)
2016 2.4 THU.
1st | |
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1. | TOOTIE MA |
2. | MEDLEY (CASANOVA ~ YOU CAN CALL ME AL ~ HEY BABY) |
3. | LI'L LIZA JANE |
4. | NEW SUIT |
5. | ALL ON A MARDI GRAS DAY |
6. | SHOO FLY |
7. | JOCK-A-MO (IKO IKO) |
8. | BIG CHIEF |
9. | INDIAN RED |
10. | BROTHER JOHN |
EC. | CHA WA GOT FIYA |
2nd | |
1. | ST. JAMES INFIRMARY |
2. | MEDLEY (CASANOVA ~ YOU CAN CALL ME AL ~ HEY BABY) |
3. | BIG CHIEF |
4. | OOH NA NAY |
5. | JOCK-A-MO (IKO IKO) |
6. | SHALLOW WATER |
7. | ALL ON A MARDI GRAS DAY |
8. | FIREWATER |
9. | LI'L LIZA JANE |
10. | NEW SUIT |
11. | CHA WA GOT FIYA |
EC. | HEY POCKY WAY |