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NORMAN BROWN @BLUE NOTE TOKYO

artist NORMAN BROWN

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


スムース・ジャズ・ギターのトップランナー、ノーマン・ブラウンのステージが昨日から始まっています。ジョージ・ベンソンやグラント・グリーンから多大な影響を受け、'92年にモータウン傘下のジャズ・レーベル"モージャズ"からアルバム・デビュー。モージャズ閉鎖後はワーナー・ブラザーズやピーク・レコード(リッピントンズのラス・フリーマンが設立)から快調にアルバムをリリースしています。2002年の『Just Chillin'』は、見事グラミー賞の最優秀ポップ・インストルメンタル部門に輝きました。

ブラウンは演奏の合間に、「久しぶりだね、会いたかったよ」と観客に呼びかけます。それもそのはず、ブルーノート東京への登場は約10年ぶり。日本のファンに寄せるブラウンの思いと、彼のライヴを待ち望んでいたオーディエンスの気迫がぶつかりあうかのような熱いステージが繰り広げられました。プログラムも幅広い年代のレパートリーをバランスよく配置し、セカンド・アルバム『After the Storm』からのメドレー、ワーナー時代の作品『West Coast Coolin'』のタイトル曲なども聴かせてくれました。

以前ライヴを見たときの印象から、ぼくはブラウンに対して"フルアコないしセミアコを弾く"という印象を持っていたのですが、この日はソリッド・タイプのギターを縦横無尽に弾きまくっていました。メロディとコード・カッティングを織り交ぜたプレイは歯切れよく、高速パッセージも思いのまま。ピック弾きと親指弾きを使い分けながらのオクターヴ奏法も実に鮮やかでした。そしてヴォーカル曲の割合が増えたのも、今回のステージの注目すべきポイントです。ベンソンの得意技であるギターとスキャットのユニゾンを見事、自分のものにしているだけではなく、ベンソンの十八番「This Masquerade」(スキャットではなく歌詞)を弾き語りでしっとり聴かせるなど、シンガーとしてのブラウンにも大いに惹かれる一夜でした。

とにかくブラウンは張り切っています。「スムース・ジャズって、こんなにエキサイティングなものなのか」と、驚きながら、彼のファイン・プレイを満喫していただけたらと思います。公演は8日までブルーノート東京、9日がコットンクラブです。
(原田 2016 2.7)


Photo by Tsuneo Koga


NORMAN BROWN
2016. 2.9.tue コットンクラブ
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SET LIST

2016 2.6 SAT.
1st
1. TAKE ME THERE
2. WEST COAST COOLIN'
3. RAIN~NIGHT DRIVE MEDLEY
4. I STILL BELIEVE
5. AFTER THE STORM MEDLEY
6. ANGEL
7. GUITAR STORY
8. JUST BETWEEN US
9. BETTER DAYS AHEAD
10. LYDIAN
11. THAT'S THE WAY LOVE GOES
 
2nd
1. TAKE ME THERE
2. WEST COAST COOLIN'
3. RAIN~NIGHT DRIVE MEDLEY
4. WHAT'S GOING ON
5. AFTER THE STORM MEDLEY
6. ANGEL
7. GUITAR STORY
8. JUST BETWEEN US
9. BETTER DAYS AHEAD
10. LYDIAN
11. THAT'S THE WAY LOVE GOES

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