LIVE REPORTS

ARTIST ARCHIVES

MONTHLY ARCHIVE

VIDEO ARCHIVES


CLÉMENTINE with special guest MAKI NOMIYA

artist CLEMENTINE , 野宮真貴

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


フレンチ・ポップスの親善大使、クレモンティーヌが今年も名手たちを引き連れて公演中です。「今夜、皆様とご一緒できてとてもうれしいです」という日本語のMCを挟みながら、「男と女」、「Paris Walk」など十八番に加え、セルジュ・ゲンスブールの「Couleur Cafe」など最近ではごぶさただったレパートリーも聴かせてくれました。アコースティック・ギターとスキャットのユニゾン・ソロでもテクニシャンぶりを発揮するロブソン・ガルディーノ、粒立ちの良いタッチを持つピアニストのローレン・デ・オリヴェイラの伴奏も光りました。

中盤ではお待ちかね、スペシャル・ゲストの野宮真貴が登場します。元ピチカート・ファイヴの"渋谷系の歌姫"こと野宮と、"フランスの渋谷系"との異名を持つ(?)クレモンティーヌの出会いです。二人が一緒に舞台に立つのは、意外にも今回が初めてとのこと。クレモンティーヌは1993年に『アン・プリヴェ~東京の休暇』というアルバムで小沢健二、田島貴男、高浪敬太郎ら、いわゆる渋谷系アーティストの楽曲を歌っていますが・・・・。野宮はやはりゲンスブールが書いた「想い出のロックン・ローラー」を大貫妙子の日本語詞で歌い、続いて渋谷系のアンセムのひとつといっていいピチカートの「東京は夜の七時」をアップ・テンポの4ビート・アレンジで歌いました。ソロ、ポータブル・ロック、ピチカート、そして再びソロと、輝かしい歌声で時代を彩ってきた彼女の生き生きしたパフォーマンスに、ぼくは「こんどはぜひブルーノート東京で単独公演を」と願わずにいられません。フランスを意識して、ベレー帽の上にエッフェル塔のオブジェを立てて登場したファッション・センスにも唸らされました。

場内が暗転すると、衣装チェンジを済ませたクレモンティーヌが登場します。「卒業写真」、「バカボン・メドレー」など、日本の国民的ナンバーを、フランス語でつぶやくように綴ります。「ラムのラブソング」ではクリストフ・ブラスが軽快なドラム・ソロを披露。「オー・シャンゼリゼ」では、バンド・メンバー全員が観客と一緒にリフレインを合唱します。そしてオーラスは、野宮とのデュエットでピチカート・ファイヴの「ウィークエンド」。クレモンティーヌはこの曲を1998年のアルバム『エル・デテ~夏時間』で取り上げていました。まず野宮が伸びやかな声で日本語詞を歌い、続いてクレモンティーヌがフランス語でウィスパー・ヴォイスを聴かせます。曲が進むにつれ、ふたりの個性が溶け合い、味わい豊かな世界を作ってゆくのです。共演は本日も行なわれます。
(原田 2016 2.26)

SET LIST

2016 2.25 THU.
1st
1. Marizinha
2. It's a Shame
3. Pillow Talk
4. A St Tropez
5. Un homme et une femme
6. Jérémie
7. Paris Walk
8. Couleur café
9. Ex fan des sixties
10. Tokyo wa yoru no shichiji
11. Photo de classe
12. Les parfums du printemps
13. Bakabon Medley
14. Ramu's Lovesong
15. Les Champs-Elysées
EC1. Comme d'habitude
EC2. Weekend
 
2nd
1. Marizinha
2. Pillow Talk
3. A St Tropez
4. Un homme et une femme
5. Jérémie
6. Paris Walk
7. Couleur café
8. Ex fan des sixties
9. Tokyo wa yoru no shichiji
10. Photo de classe
11. Bakabon Medley
12. Ramu's Lovesong
13. Les Champs-Elysées
EC1. Comme d'habitude
EC2. Weekend

INDEX