2016 3.23 wed., 3.24 thu., 3.25 fri., 3.26 sat.
THE "ORIGINAL" BLUES BROTHERS BAND
artist BLUES BROTHERS BAND , STEVE CROPPER
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ファンキーでハッピーな男たちが、9年ぶりに「ブルーノート東京」に戻ってきました。"ジ・オリジナル・ブルース・ブラザーズ・バンド"の登場です。'80年公開の映画『ブルース・ブラザーズ』にも顔を出しているオリジナル・メンバーのスティーヴ・クロッパー(ギター)とルー・マリーニ(テナー・サックス)を中心に、R&Bやソウル・ミュージックの魅力を知り尽くしたメンバーが揃います。
ステージはまずインストゥルメンタル曲のコーナーから始まりました。一発目はブッカー・T&ジ・MGズ、1962年のヒット「Green Onions」。いうまでもなくクロッパーはMGズのギタリストで、この曲の初演にも参加しています。54年前の曲が、目の前で、当人のプレイによって蘇るのですから感無量です。途中からはホーン・セクションやジョン・トロペイ(ギター)も加わり、クロッパーとトロペイの熱いギター・バトルも聴くことができました。
クロッパーがトミー "パイプス" マクドネルとロブ "ザ・ハニードリッパー" パパロッツィを紹介し、いよいよヴォーカル・ナンバーの時間が始まります。もちろんサングラス、帽子、スーツ、ネクタイを、黒づくめでバッチリ決めての登場です。ちょっと体型がジョン・ベルーシ風のトミーは「ブルース・ブラザーズ2000」にも登場し、自らのバンド"ザ・ナフ・ブラザーズ"も率いるシンガー兼俳優。ロブは"ブラッド、スウェット&ティアーズ"(かつてランディ・ブレッカーやマイク・スターンも在籍していました)や自身のバンド"ハドソン・リヴァー・ラッツ"でも活動、ホイットニー・ヒューストンやボビー・マクファーリンとの共演経験もあります。いうなれば抜群の実力者たちが、ワルな雰囲気で思いっきり騒いで盛り上がる、それがブルース・ブラザーズ・バンドなのです。
初代ブルース・ブラザーズ(ジョン・ベルーシとダン・エイクロイド)の得意曲「Goin' Back To Miami」(ウェイン・コクランのカヴァー。コクランのバンドには、ウェザー・リポート加入前のジャコ・パストリアスがいたこともあります)ではトミーがリード・ヴォーカルをとり、レゲエ風にアレンジされたタジ・マハールの代表曲「She Caught The Katy」ではロブが主導権を握ります。ふたりは自分が歌っていないときには味のあるブルース・ハープも聴かせます。初代に敬意を表しつつも、「音楽として充実しているのは現メンバーの歌のほうだなあ」と、ぼくは率直に思いました。
ジョー・ターナーが名唱を残したブルース「Flip,Flop & Fly」からはボビー "スウィート・ソウル" ハーデンが加わり、トリプル・ヴォーカルによる熱唱が続きます。もちろんボビーも全身黒のサングラス姿。ベン・E・キングやソロモン・バークのオープニング・アクトを務めただけのことはある、抜群の底力の持ち主です。「Sweet Home Chicago」ではトロペイがビル・ドゲットの大ヒット曲「Honky Tonk」のメロディをそのまま引用したソロを繰り広げ、「Everybody Needs Somebody To Love」ではメンバーと観客の掛け合いが延々と続きました。
超強力なシンガー3人を揃え、新鮮な魅力を放つジ・オリジナル・ブルース・ブラザーズ・バンド。抜群の音楽エンターテインメントを、間近な距離でどうぞ!
(原田 2016 3.24)
Photo by Great The Kabukicho
2016 3.23 WED.
1st | |
---|---|
1. | GREEN ONIONS |
2. | PETER GUNN THEME |
3. | SOUL FINGER |
4. | GOING BACK TO MIAMI |
5. | SHE CAUGHT THE KATY |
6. | MESSIN' WITH THE KID |
7. | FLIP, FLOP & FLY |
8. | EXPRESSWAY TO YOUR HEART |
9. | MINNIE THE MOOCHER |
10. | SWEET HOME CHICAGO |
11. | SOUL MAN |
EC. | EVERYBODY NEEDS SOMEBODY TO LOVE |
2nd | |
1. | GREEN ONIONS |
2. | PETER GUNN THEME |
3. | SOUL FINGER |
4. | GOING BACK TO MIAMI |
5. | SHE CAUGHT THE KATY |
6. | MESSIN' WITH THE KID |
7. | HEY BARTENDER |
8. | GROOVE ME |
9. | SHOTGUN BLUES |
10. | MINNIE THE MOOCHER |
11. | SWEET HOME CHICAGO |
12. | SOUL MAN |
EC1. | WHO'S MAKING LOVE |
EC2. | EVERYBODY NEEDS SOMEBODY TO LOVE |