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MATT BIANCO (MARK REILLY) meets NEW COOL COLLECTIVE

artist MATT BIANCO , NEW COOL COLLECTIVE

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


英国とオランダの伊達男たちが、今、東京で熱演しています。マット・ビアンコのマーク・ライリーと、ベンジャミン・ハーマン率いるニュー・クール・コレクティヴ(NCC)の共演です。ベンジャミンは80年代からビアンコの大ファンだったそうですが、昨年一緒にツアーを行なってすっかり意気投合、新作コラボ・アルバム『ザ・シングス・ユー・ラヴ』を携えての来日公演となりました。

オープニングはNCCのインスト曲「Rantanplan」。アフロ・ビートとスカを混ぜたような曲調の中で、ベンジャミンのテナー・サックス、デヴィッド・ロックフェラーのトロンボーンが奔放にソロをとります。このナンバーで会場を大いに暖めた後、いよいよマークの登場です。ぼくは彼に"開襟シャツ"というイメージがあるのですが、今回は黒のセーターにジャケットでキメています。メンバー全員でハンドクラップをするラテン調「We Should Be Dancing」を軽やかに歌い上げた後は、しっとりした「The Things You Love」へ。前の曲でベンジャミンはアルト・サックス、デヴィッドはトランペットを吹いていましたが、この曲ではフルートとフリューゲルホーンを用いて優しいアンサンブルを奏でます。このふたりの鮮やかな持ち替えも、今回のライヴの魅力のひとつです。続いてはビアンコ初期の代表曲である「Whose Side Are You On」。サビの部分では客席の大合唱も聴くことができました。

ビアンコの定番が次々と新たなアレンジで生まれ変わっていく中、続く「Ogun」はアフロ・キューバン・ジャズというべきインスト・ナンバー。デヴィッドのミュート・トランペットからはディジー・ガレスピー、ベンジャミンのアルトからはチャーリー・パーカーを思わせるフレーズも飛び出して、彼らが伝統的なモダン・ジャズ経験を持っていることが改めてわかりました。次の曲からは再びマークが登場し、「Don't Blame It On That Girl」などダンサブルな世界を立て続けに披露。客席は総立ちになりました。

都会的で粋でダンサブルな、"大人の夜"。伊達男たちのスタイリッシュな世界を、存分にお楽しみください。公演は20日まで続きます。
(原田 2016 4.19)

Photo by Tsuneo Koga

SET LIST

2016 4.18 MON.
1st
1. RANTANPLAN
2. WE SHOULD BE DANCING
3. THE THINGS YOU LOVE
4. WHOSE SIDE ARE YOU ON?
5. BRING IT ON
6. YEH YEH
7. OGUN
8. MORE THAN I CAN BEAR
9. DO THE RIGHT THING
10. BREAKING OUT
11. DOUBLE STITCH
12. DON'T BLAME IT ON THAT GIRL
EC. GET OUT OF YOUR LAZY BED
 
2nd
1. RANTANPLAN
2. WE SHOULD BE DANCING
3. THE THINGS YOU LOVE
4. WHOSE SIDE ARE YOU ON?
5. BRING IT ON
6. YEH YEH
7. OGUN
8. MORE THAN I CAN BEAR
9. DO THE RIGHT THING
10. BREAKING OUT
11. DOUBLE STITCH
12. DON'T BLAME IT ON THAT GIRL
EC1. GET OUT OF YOUR LAZY BED
EC2. TRAMP STAMP

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