2016 4.21 thu., 4.22 fri., 4.23 sat., 4.24 sun., 4.25 mon.
LARRY CARLTON
artist LARRY CARLTON
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
不滅の人気を誇るギター・ヒーロー、ラリー・カールトンが今年も圧倒的なステージを繰り広げています。グラミー賞にも輝いた松本孝弘とのコラボレーション、日野皓正やカリーム・リギンズとのオールスター・ユニット等での来日ライヴも記憶に新しいところですが、レギュラー・バンドによる「ブルーノート東京」公演は2012年以来。新旧のレパートリーを織り交ぜながら、熱演をたっぷり聴かせてくれました。
今回はLAフュージョンの代表格のひとり、ブランドン・フィールズもフィーチャーした5人編成によるステージ。個人的には、彼にはアルト・サックス奏者というイメージがあるのですが、ぼくが見たセットではテナー・サックスを演奏していました。シャッフル・ブルースの「Friday Night Shuffle」は彼のサックスとカールトンのギターが濃厚なグルーヴを届ける一曲。ジャム・セッション風なくつろいだ雰囲気の中で快調にアドリブが続き、ジェシ・ミリナーもオルガンのような音色をシンセサイザーから出してファンキーなプレイを繰り広げました。
"次はオールド・クルセイダーズ・ソングだ"というMCのあとに飛び出したのは「My Mama Told Me So」。ラリーが名をあげるきっかけとなった人気ユニット、ザ・クルセイダーズが1976年に発表したナンバーです。ジョー・サンプル、ウィルトン・フェルダー、ウェイン・ヘンダーソンといったオリジナル・メンバーが相次いで他界し、バンドの再結成は不可能となってしまいましたが、こうして楽曲が演奏され続けているのは素敵なことです。コブシの利いたブランドンのトーン、音を絞り出すようなカールトンの指さばきに、聴きほれてしまいます。
ドゥービー・ブラザーズのカヴァー「Minute by Minute」は、アルバム『ディスカヴァリー』に収められていたヴァージョンよりも、ちょっとテンポを落としてブルース風に演じられました。アルバムに入っていたコーラスも省かれていましたが、その分、カールトンのギターが歌心満載で迫ります。アコースティック・ギターを中心に演奏したアルバム『アローン・バット・ネヴァー・アローン』の冒頭に入っていた「Smiles and Smiles to Go」も、この日はエレクトリック・ギターでメロウかつダンサブルに楽しませてくれました。
オーラスで、「もうこれ以上何をプレイすればいいんだい?」といいながら弾き始めたのは、大定番の「Room 335」。必ず演奏してくれるだろうとわかっていても、いざイントロが聴こえてくると嬉しさ倍増。猛烈な拍手と声援の中、ミュージシャンたちはステージをおりました。公演は25日まで続きます。
(原田 2016 4.22)
Photo by Takuo Sato
2016 4.21 THU.
1st | |
---|---|
1. | I DON'T KNOW |
2. | FRIDAY NIGHT SHUFFLE |
3. | MY MAMA TOLD ME SO |
4. | OUI OUI SI |
5. | HIGH STEPPIN' |
6. | KID GLOVES |
7. | MINUTE BY MINUTE |
8. | SMILES AND SMILES TO GO |
9. | WALK WITH ME |
10. | BURNABLE |
11. | BP BLUES |
EC. | ROOM335 |
2nd | |
1. | I DON'T KNOW |
2. | FRIDAY NIGHT SHUFFLE |
3. | MY MAMA TOLD ME SO |
4. | OUI OUI SI |
5. | HIGH STEPPIN' |
6. | ALL IN GOOD TIME |
7. | MINUTE BY MINUTE |
8. | SMILES AND SMILES TO GO |
9. | SONG FOR KATIE |
10. | THE LORD'S PRAYER |
11. | BURNABLE |
EC. | ROOM335 |