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CHAMPLIN WILLIAMS FRIESTEDT

artist CHAMPLIN WILLIAMS FRIESTEDT

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新曲に加え、TOTOやシカゴ時代の名曲が瑞々しく蘇るステージ


 AORファン待望のCWF公演が遂に実現。北欧では既にこのトライアングルでのツアーが3年前に実現していて、ライヴ盤/映像までシュートされたが、その時のコットン・クラブでの日本公演はビル・チャンプリン抜きのツー・トップ。もちろんそれでも充分に濃い内容だったが、やはり3人揃うと音の厚み、迫力が全然違う。とりわけ今回は、ビルのワイフでCWFのレコーディングにも参加したシンガー、タマラ・チャンプリンも同行。ビル、ジョセフ、タマラに、前回公演も一緒だったkyd&Chorusのステファン・ガナーソンを加え、リッチなヴォ−カル・ハーモニーを聴かせてくれた。

 ショウはTOTOのナンバー<Goin' Home>で、きらびやかにスタート。そのままビルのソロ作から、軽快なシャッフル・チューン<Take It Uptown>へ続く。前半はオルガンを弾いたビルが、曲半ばでギターを手に前へ出て、骨っぽいソロを披露。やはりこの人は "サマー・オブ・ラヴ"の生き残りだと実感させられた。続いてCWFのアルバムから、カッチリまとまったアンサブルの2曲を披露。再びマイクの前に立ったビルがブルーのギターでゆるく刻み始めたのは、シカゴ在籍時の大ヒット<Look Away>だった。メロディを崩してフェイクで歌うビルのヴォーカルはサスガだが、ここではピーターが流麗なソロを披露。典型的バイ・プレイヤーでいつもアンサンブルに気を配っている彼が、とても気持ち強さそうにギターを鳴らしていたのが印象的だった。そしてビルの歌のスケールの大きさが堪能できる<Satisfaction>で、中盤のハイライトを迎える。
 そしてここから日替わりメニュー。初日1stショウではステファンをフィーチャーした<Gotta Find It>、2ndショウではタマラの<Dreamin' Of Chagall>が歌われ、後半の盛り上がりへ。この先は、実際に足を運んでみないと何が飛び出すか分からない。個人的には、1stでCWFの新曲<Runaway>、2ndでジョージ・ベンソンでもお馴染み<Turn Your Love Around>を取り上げてくれたのが嬉しかった。
 そして本編ラストは、ビルのファンキー・ロック・チューン<Headed For The Top>。メンバー紹介を兼ねたソロ回しで喝采を浴び、アンコールはお待ちかね、ジョセフの名刺代わりであるTOTO<Pamela>で熱く締められた。

 ジョセフはTOTOで来たばかりだからか、ビルのフィーチャー度が高く、また往年の名曲が数多く取り上げられた今回のCWF公演。欧州ツアーから少しブランクがあったため、残り2日4ステージ、回を追うごとに濃くなっていく極上AORライヴが楽しめそうである。
(2016 6.9)


text : 金澤寿和
AORを中心に、70〜80年代の都市型サウンドに愛情を注ぐ音楽ライター。Light Mellowの看板の下、CWF最新作を始め、たくさんのCD解説を書いています。日々更新の人気ブログも展開中。


Photo by Great The Kabukicho

SET LIST

2016 6.8 WED.
1st
1. GOIN' HOME
2. TAKE IT UPTOWN
3. ARIA
4. NIGHTFLY
5. LOOK AWAY
6. SATISFACTION
7. GOTTA FIND IT
8. RUNAWAY
9. GOIN' HOME (INSTRUMENTAL)
10. HARD HABIT TO BREAK
11. HEADED FOR THE TOP
EC. PAMELA
 
2nd
1. GOIN' HOME
2. TAKE IT UPTOWN
3. ARIA
4. NIGHTFLY
5. LOOK AWAY
6. SATISFACTION
7. DREAMIN' OF CHAGALL
8. TURN YOUR LOVE AROUND
9. AFTER THE LOVE IS GONE
10. HEADED FOR THE TOP
EC. PAMELA

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