2016 7.19 tue., 7.20 wed., 7.21 thu., 7.22 fri.
JOSÉ FELICIANO
artist JOSÉ FELICIANO
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
これまで9度グラミー賞を獲得(ノミネートは17回)、クリントンやオバマなど歴代アメリカ大統領と交流し、「ジャンル、国境、言語を超えて世界にアピールする真のクロスオーヴァー・アーティスト」として不動の地位を得る巨匠、ホセ・フェリシアーノが3年連続「ブルーノート東京」に登場しています。
1945年プエルトリコに生まれ、10代でニューヨーク・デビュー。シンガー・ソングライターとして、カヴァー曲の達人として、ギターの名手として、常に第一線で活動を続けてきました。この日はビル・ウィザースの「Ain't No Sunshine」から始まり、レイ・チャールズの「I Got A Woman」へ。レイのヴァージョンは強くゴスペル色を感じさせるものでしたが、ホセはそこに軽やかなラテンの香りを加えます。指弾きによるアコースティック・ギターの音色も粒立ちが良く、続く自作インストゥルメンタル・ナンバー「Affirmation」(ジョージ・ベンソンが'76年のメガ・ヒット・アルバム『ブリージン』でカヴァーしました)では、かつてジャズ・ギタリストとして腕を磨いていた時代に立ち返ったようなプレイで楽しませてくれました。
自作のバラード「Angela」を歌い上げた後は、"私が自作自演した初めてのヒット曲なんだ"という前置きに続いて大定番の「Rain」へ。新曲「One More Drink」はゆったりした8ビートに乗ったカントリー調の曲で、サビの親しみやすさは絶品です。後半では、近年の彼のトレードマークともいえる透明なボディのエレクトリック・ギターに持ち替えて、テンプテーションズの「Papa was a rolling stone」(歌詞の一部を"Jose was a rolling stone"と変えて歌いました)などをホセ流にアレンジして聴かせます。力強く張りのある歌声は、'60年代そのままのテンションを保っています。
観客だけではなく、スタッフやウェイトレスにも感謝の言葉を告げながら、ホセはステージを降りました。公演は22日まで続きます。彼のハートウォーミングな音楽世界は、会場を訪れた誰をも幸せな気分にすることでしょう。
(原田 2016 7.20)
Photo by Yuka Yamaji
2016 7.19 TUE.
1st | |
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1. | CHICO & THE MAN |
2. | IN MY LIFE |
3. | BILLIE JEAN |
4. | NO ME OLVIDES |
5. | RAIN |
6. | IN MY OWN WAY |
7. | BELIEVE ME WHEN I TELL YOU |
8. | BAMBOLEO |
9. | KNOCKIN' ON HEAVEN'S DOOR |
10. | OYE COMO VA |
11. | LIGHT MY FIRE |
EC. | QUE SERA |
2nd | |
1. | AIN'T NO SUNSHINE WHEN SHE'S GONE |
2. | I GOT A WOMAN |
3. | AFFIRMATION |
4. | ANGELA |
5. | RAIN |
6. | ONE MORE DRINK |
7. | POR QUE TE TENGO QUE OLVIDAR? |
8. | CHERRY SHERRY |
9. | THE LAST TIME |
10. | PAPA WAS A ROLLING STONE |
11. | CALIFORNIA DREAMIN' |
12. | LIGHT MY FIRE |
EC. | QUE SERA |