2016 11.16 wed., 11.17 thu., 11.18 fri.
MORGAN HERITAGE
artist MORGAN HERITAGE
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
初グラミー賞ノミネートにして、いきなり「最優秀レゲエ・アルバム賞」を受賞。乗りに乗っているモーガン・ヘリテイジが、その力作『Strictly Roots』を引っさげて公演中です。とにかくホットでダンサブルでポジティヴなステージは、11月中旬の東京を真夏に戻してくれるかのようです。
モーガン・ヘリテイジは、伝説のシンガーであるデンロイ・モーガンの子供たちによって結成され、1994年にCDデビューを果たしました。バンドの演奏が始まった後、バックステージからピーター・モーガン(リード・ヴォーカル、ギター)、ミスター・モージョー・モーガン(パーカッション、ヴォーカル)、ロイ・グランプス・モーガン(キーボード、ヴォーカル)、ナカミヤー・ルークス・モーガン(ギター、ヴォーカル)が登場して位置につきます。オープニングは「Strictly Roots」。ピーターは、グラミーに輝いたことを改めてファンに伝え、ステージ狭しと動き回って場内の熱気を高めます。彼はどちらかというと高めの澄んだ声の持ち主ですが、そこにちょっとワイルドなロイの声が重なると、なんともいえない深いコクが生まれます。
「Wanna Be Loved」、「Sunday Morning」などニュー・アルバムからの曲を次々と届け、さらに定番の「Don't Haffi Dread」「Reggae Bring Back Love」等も熱演。バック・バンドとの息もぴったりで、ツイン・ギターとツイン・キーボードで、レゲエの、あの"刻み"を超ブ厚い音を目の前で届けてくれるのですから、興奮せずにはいられません。「すべての女性に捧げる」というMCから始まったのは、マイケル・ジャクソンとポール・マッカートニーが歌った「Girl Is Mine」。モーガン・ヘリテイジはこれをメロウなレゲエにアレンジし、アルバム『Here Come The Kings』に収めました。そのライヴ・ヴァージョンも、当ステージの目玉でしょう。
「俺たちはレゲエが大好きだ。君たちはどうだい?」と訴え、デニス・ブラウンやグレゴリー・アイザックスやトゥーツ&ザ・メイタルズなど先達の名前も出しながら盛り上げていくピーター。彼は後方席まですべてのオーディエンスと目を合わせるように歌い、コール&レスポンスを行ない、ラストの「Perfect Love Song」では客席を練り歩いて握手しながら熱唱しました。モーガン・ヘリテイジはいうまでもなく兄弟バンドですが、この日のクラブは会場にいるひと全員がひとつのファミリーと化していたように思います。それほど彼らは聴き手にフレンドリーな印象を与えるグループなのです。
ブルーノート東京は、これまでザ・ウェイラーズ、マキシ・プリースト、スライ&ロビー、フレディ・マクレガーなど数々のレゲエ・アーティストに声をかけてきました。今回、そこに、モーガン・ヘリテイジが加わったことは大変な快挙です。"レゲエ界の王族"のステージは18日まで続きます。
(原田 2016 11.17)
Photo by Tsuneo Koga
2016 11.16 WED.
1st | |
---|---|
1. | STRICTLY ROOTS |
2. | DON'T HAFFI DREAD |
3. | TELL ME HOW COME |
4. | NOTHING TO SMILE ABOUT |
5. | WANNA BE LOVED |
6. | WHAT WE NEED IS LOVE |
7. | DOWN BY THE RIVER |
8. | REGGAE BRING BACK LOVE |
9. | LOVE U RIGHT |
10. | GIRL IS MINE |
11. | I'M COMING HOME |
12. | SHE'S STILL LOVING ME |
13. | PERFORM AND DONE |
EC. | PERFECT LOVE SONG |
2nd | |
1. | STRICTLY ROOTS |
2. | DON'T HAFFI DREAD |
3. | TELL ME HOW COME |
4. | NOTHING TO SMILE ABOUT |
5. | WANNA BE LOVED |
6. | CHILD OF JAH |
7. | WHAT WE NEED IS LOVE |
8. | DOWN BY THE RIVER |
9. | REGGAE BRING BACK LOVE |
10. | LOVE U RIGHT |
11. | GIRL IS MINE |
12. | I'M COMING HOME |
EC. | PERFECT LOVE SONG |