2017 5.12 fri., 5.13 sat., 5.14 sun.
LUZ CASAL
artist LUZ CASAL
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
スペイン北東部バルセロナから若手気鋭のアンドレア・モティスがやってきたのも記憶に新しいところですが、昨日からは北西部のガリシア州、ア・コルーニャ県に生まれた大御所、ルス・カサルが「ブルーノート東京」に登場しています。表情豊かな歌声、エレガントなパフォーマンスは、あらゆるヴォーカル・ファンを魅了することでしょう。イル・ディーヴォのカルロス・マリンも、彼女の大ファンとして知られています。
ルスは'80年にレコード・デビューを果たし、'82年に初アルバムをリリース。ペドロ・アルモドバル監督の「ハイヒール」にも代表曲「Piensa En Mi」が使われています。スペインはもとより、メキシコやニューヨークでも高い人気を誇り、スペイン初のポップ・シンガーとしてパリの名門"オランピア劇場"にも登場しています。そんな彼女の演唱を、手の届くような距離で楽しめるのは快挙のひとことに尽きます。
バック・メンバーはフラン・ルビオ(ピアノ)、ピーター・オテオ(ベース)、ティノ・ディ・ジェラルド(ドラムス)。個人的には元パコ・デ・ルシア・バンドのメンバー、ティノの参加も見どころのひとつでした。彼はきめ細かなドラム・プレイを聴かせるだけではなく、巧みにバック・コーラスをつけ、さらに曲によってドラムの椅子を離れてアコースティック・ギターでルスをサポートしました。曲目は日本での最新作『ラ・パシオン』からのナンバーが中心。メリハリに富んだルスのスペイン語ヴォーカルに、ジャズへの造詣も深い3人の楽器演奏が、自由自在に絡みます。日本ではとくにペレス・プラード楽団の演奏でヒットしたスタンダード・ナンバー「Historia De Un Amor」(ある恋の物語)、「Mar Y Cielo」、「Alma Mia」など、60年も70年も前に書かれた楽曲を、ルスは現代に、さわやかに蘇らせます。もちろん「Piensa En Mi」も聴かせてくれましたし、作者ジャクソン・ブラウン自身から賞賛を浴びたというカヴァー「These Days」(青春の日々)も、もちろん歌いました。まさにベストといえる選曲で、ルスは日本のファンをもてなしてくれるのです。
スタンド・マイクの前に立って熱唱し、両手を大きく広げたり、自分を抱きしめるようなポーズをとったり、天高く指さしたり。華麗なアクションもまた、このライヴの大きな見ものです。そして"おじぎ"の美しさ! 格調高さと親しみやすさを兼ね備えたルス・カサルのステージは、14日まで続きます。
(原田 2017 5.13)
Photo by Yuka Yamaji
2017 5.12 FRI.
1st | |
---|---|
1. | MAR Y CIELO |
2. | ALMA MIA |
3. | HISTORIA DE UN AMOR |
4. | ENTRE MIS RECUERDOS |
5. | NO ME IMPORTA NADA |
6. | UN NUEVO DIA BRILLARA |
7. | PIENSA EN MI |
8. | GRACIAS A LA VIDA |
9. | CENIZAS |
10. | THESE DAYS |
11. | NO,NO Y NO |
12. | UN ANO DE AMOR |
EC1. | LO ERES TODO |
EC2. | PLANTADO EN MI CABEZA |
2nd | |
1. | MAR Y CIELO |
2. | ALMA MIA |
3. | HISTORIA DE UN AMOR |
4. | ENTRE MIS RECUERDOS |
5. | NO ME IMPORTA NADA |
6. | UN NUEVO DIA BRILLARA |
7. | PIENSA EN MI |
8. | GRACIAS A LA VIDA |
9. | CENIZAS |
10. | THESE DAYS |
11. | NO,NO Y NO |
12. | UN ANO DE AMOR |
EC1. | LO ERES TODO |
EC2. | PLANTADO EN MI CABEZA |
EC3. | DAME UN BESO |
EC4. | ALMAS GEMELAS |