2017 7.4 tue., 7.5 wed., 7.6 thu.
DONAVON FRANKENREITER
artist DONAVON FRANKENREITER
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
本格的な夏の到来を感じさせる一夜がやってきました。カリスマ的支持を誇るオーガニック・サーフカルチャー系アーティスト、ドノヴァン・フランケンレイターのライヴです。
カリフォルニア州生まれ、現在はハワイ在住。13歳からプロサーファーとなり、2004年にジャック・ジョンソンが運営するレーベル"ブラッシュファイアー・レコーズ"からファースト・アルバム『Donavon Frankenreiter』をリリースしました。朝霧JAMやFUJI ROCK FESに出演したこともありますが、ブルーノート東京への登場は今回が初めてです。共演メンバーはマット・グランディ(ギター、ベース、ハーモニカ)とジャロルド・ハリス(ドラムス)。マットはドノヴァンの7歳下で、"モ・アンド・ザ・フロウ"などのバンドで活動するブルース・シンガー/ハーモニカ奏者モ・グランディの息子にあたります。
ステージには左からマット、ジャロルド、ドノヴァンの順に並びます。最初は2アコースティック・ギター+ドラムスという組み合わせ。「Wondering Where The Lions Are」からドノヴァンとマットが息の合ったハーモニーを聴かせ、ブルース・フィーリング満載の「Start Livin'」ではジャロルドが絶妙なブラッシュ・ワークでふたりのギタリストをサポートします。キーボードもベースもいないシンプルそのものの楽器編成なのに、そのサウンドは濃密で、豊かな広がりを持っています。
ギターのチューニングを変えて演じられた抒情的な「Butterfly」のあと、ドノヴァンはエレクトリック・ギターに、マットはエレクトリック・ギターとエレクトリック・ベースのダブルネックに持ち替えます。といってもマットは曲ごとにそれを弾き分けるのではなく、まずベース・ラインを弾いてそれをループさせつつ、次にギターでメロディやコードを弾き、さらにループを使わない箇所では瞬時にベースに両手を移動させるという、非常に細かいテクニックを用いていました。しかも曲によっては、モ・グランディ譲りの骨太なハーモニカを聴かせてくれるのです。エレクトリック・セットの1曲目は、ドノヴァンの出世作といえる「Free」。「Move By Yourself」では、ローリング・ストーンズ「Miss You」風のベース・ラインにのって、ドノヴァンとマットが、火の出るようなギターの応酬を聴かせてくれました。そしてオーラスは、これも"待ってました!"の「It Don't Matter」。観客との合唱パートも挿入しながらの、熱のこもったパフォーマンスが圧巻です。終演後、スタンディング・オベイションが巻き起こったのはいうまでもありません。
サーフ・ミュージックのファンに限らず、ルーツ・ロックやソウル・ミュージックを愛するファンにもぜひお勧めしたいステージです。公演は6日まで続きます。
(原田 2017 7.5)
Photo by Tsuneo Koga
2017 7.4 TUE.
1st & 2nd | |
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1. | WONDERING WHERE THE LIONS ARE |
2. | START LIVIN’ |
3. | HEADING HOME |
4. | BUTTERFLY |
5. | FREE |
6. | LIFE, LOVE & LAUGHTER |
7. | WHAT’CHA KNOW ABOUT |
8. | BIG WAVE |
9. | MOVE BY YOURSELF |
10. | YOUR HEART |
11. | THE WAY IT IS |
12. | CALL ME PAPA |
13. | THAT’S TOO BAD (BYRON JAM) |
EC1. | SWING ON DOWN |
EC2. | IT DON’T MATTER |