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THE CANDLES

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


今春、行なわれたノラ・ジョーンズの来日公演は実に感動的でした。そのツアーで絶妙なサポートを繰り広げた人気ユニット、ザ・キャンドルズが昨日から「ブルーノート東京」で単独ステージを開催しています。至近距離で味わうバンド・アンサンブルはまた、格別です。メンバーはジョシュ・ラタンジ(ギター、リード・ヴォーカル)、ジェイソン・エイブラハム・ロバーツ(ギター)、ピート・レム(ピアノ、オルガン)、ウェス・ハッチンソン(ベース)、グレッグ・ウィッゾレック(ドラムス)。2009年に結成されました。ピート、ジョシュ、グレッグは"Aloysius 3"というグループでも活動しています。

ノラとのパフォーマンスでは、「メンバーが一丸となって彼女の音楽世界に貢献している」という印象を受けましたが、今回の来日ではもちろんザ・キャンドルズ自体の楽曲を満喫することができます。2017年の風が吹くフォーク・ロック、カントリー・ロックといえばいいでしょうか。PAを抑えに抑えた、息遣いが直接伝わってくるような、生々しい音響も特筆ものでした。ピートの奏でるアコースティック・ピアノの端麗な響き、指弾きによるジョシュのアコースティック・ギター・プレイ、ブラッシュを巧みに用いたグレッグのドラム演奏など、耳をそばだてずにはいられない場面が続出します。

ぼくが足を運んだ初日のセカンド・セットでは20曲近くが披露されました。そのぶんMCは控え目でしたが、「1曲でも多くザ・キャンドルズのレパートリーを日本のファンに届けたい」という気持ちのあらわれでもあるのでしょう。『Between the Sounds』からの「Here or Gone」「Let Me Down Easy」、『La Candelaria』からの「Believe You Now」「Passenger」、最新作『Matter + Spirit』からの「Back To The City」「Til It's Gone」などを次々と聴かせてくれました。ジョシュの滑らかな歌声、そこに見事なコーラスをつけるグレッグやピート、スライドやアームを使用したプレイでも名手ぶりを発揮するジェイソン、粒立ちの良いタッチでうねるようなフレーズを弾くピート(個人的には'60年代後半のキース・ジャレットを思い出しました)、全員が鮮烈な印象を与えました。

公演は明日まで続きます。このライヴを体験すれば彼らがなぜ注目を浴びているのか、なぜノラのサポートに抜擢されたのかが、たちどころにわかることでしょう。歌よし、演奏よし、ハーモニーよし、ソングライティングよし、アレンジよし。ザ・キャンドルズ、とにかく抜群に魅力的なグループです。
(原田 2017 8.17)


Photo by Tsuneo Koga

SET LIST

2017 8.16 WED.
1st
1. BLIND LIGHT
2. BELIEVE YOU NOW
3. PASSENGER
4. TIL’ IT’S GONE
5. I WON’T FORGET YOU
6. ROLL UM EASY
7. FOLLOWED
8. AS FAR AS I KNOW
9. BACK TO THE CITY
10. CASSIDY
11. LET ME DOWN EASY
12. BLUE SKIES AND SUN
13. SOMETHING GOOD
14. HERE OR GONE
15. SUNBURNED
16. OH SWEET NUTHIN’
EC1. WHAT HAPPENS NEXT
EC2. LOST MY DRIVING WHEEL
 
2nd
1. BLIND LIGHT
2. BELIEVE YOU NOW
3. PASSENGER
4. I WON’T FORGET YOU
5. ROLL UM EASY
6. AS FAR AS I KNOW
7. FOLLOWED
8. TIL’ IT’S GONE
9. BACK TO THE CITY
10. CASSIDY
11. BLUE SKIES AND SUN
12. LET ME DOWN EASY
13. SOMETHING GOOD
14. HERE OR GONE
15. SUNBURNED
16. OH SWEET NUTHIN’
17. LOST MY DRIVING WHEEL
EC. WHAT HAPPENS NEXT

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