2017 11.14 tue., 11.15 wed. @Blue Note Tokyo / 2017 11.17 fri., 11.18 sat., 11.19 sun. @Cotton Club
ROBBEN FORD
artist ROBBEN FORD
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ブルース、ロック、ジャズを自在に横断するギター・ヒーロー、ロベン・フォードが昨日から登場しています。ジミー・ハスリップやヴィニー・カリウタとのユニット"ジン・チ"による久々の新作がリリースされたばかりですが、今回の公演はナッシュヴィルの精鋭たち+日本の凄腕テナー・サックス奏者(小池修、かわ島崇文)とのセッション。お気に入りのナンバーを奏で、歌いまくるロベンを満喫できました。
骨太なリズム、豪快なテナー・サックスのアンサンブルを従えて、オープニングの「Good Times」からロベンのギターとヴォーカルが炸裂します。三連符を生かしたマイナー・ブルース「Midnight Comes Too Soon」ではさらに客席が沸き、巨星B.B.キングに捧げたインストゥルメンタル「Indianola」(タイトルは彼の出身地にちなむ)では弦を絞るようにして弾きまくり、ニュアンスに富んだ長尺のソロで楽しませました。
強烈なブルース愛に貫かれた彼のステージですが、ひとつとして似たようなナンバーはありません。アレンジにも工夫がこらされています。チューニングを変えて臨んだ「Crazy For My Baby」は、日本の音頭を思わせるリズムとスラップ奏法を用いたライアン・マドラのベースが印象的なナンバー。そしてスロー・ブルース「Automobile Blues」ではふたりのサックス奏者が共にソロをとったのですが、かわ島が吹くときはベースとのデュオになるのもスリリングでした。そのパートが終わってから他の楽器が再び入ってきて、一気にクライマックスに突入するのです。こんなアレンジ、ぼくは他のブルース系ミュージシャンでは聴いたことがありません。ラスト近くでは、チャールズ・ミンガス作「Better Git It In Your Soul」も取り上げられました。つい数日前、ミンガス・ビッグ・バンドがブルーノート東京で演奏したばかりのゴスペル調ナンバーですが、もちろんロベンのヴァージョンにはブルースやロックの要素が強くふりかけられています。
「What a Pleasure!」と喜びながら、握手攻めの中、ロベンはバックステージに戻っていきました。公演は今日までブルーノート東京、17日から19日までコットンクラブで行なわれます。どの日のどのセットに訪れても、彼はオーディエンスに限りない"Pleasure"を与えてくれることでしょう。
(原田 2017 11.15)
Photo by Great The Kabukicho
●ROBBEN FORD
2017 11.14 tue., 11.15 wed. ブルーノート東京
2017 11.17 fri., 11.18 sat., 11.19 sun. コットンクラブ
2017 11.14 TUE.
1st | |
---|---|
1. | GOOD TIMES |
2. | MIDNIGHT COMES TOO SOON |
3. | INDIANOLA |
4. | CRAZY FOR MY BABY |
5. | TANGLE WITH YA |
6. | AUTOMOBILE BLUES |
7. | BETTER GET IT IN YOUR SOUL |
EC1. | BLACK NIGHT |
EC2. | FAIR CHILD |
2nd | |
1. | GOOD TIMES |
2. | MIDNIGHT COMES TOO SOON |
3. | NOBODY’S FAULT BUT MINE |
4. | SPM |
5. | TANGLE WITH YA |
6. | AUTOMOBILE BLUES |
7. | AT THE APOLLO |
8. | PLEASE SET A DATE |
9. | FAIR CHILD |
EC1. | BLACK NIGHT |
EC2. | SOMEBODY’S FOOL |