2017 11.18 sat., 11.19 sun., 11.20 mon., 11.21 tue.
CANDY DULFER
artist CANDY DULFER
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
約5年ぶりのニュー・アルバム『Together』を携えて、今年もNo.1ファンキー・サックス・クイーンがフロアを熱狂させています。キャンディ・ダルファーの極上エンタテインメント・ショウです。
共演メンバーには音楽上の最高のパートナーといえるギターのウルコ・ベッドを筆頭に、若手気鋭ヴォーカルのアイヴァン・ペロティとカミーロ・ロドリゲス、キーボードのホルディ・カルフスヴェルなど、前回の来日でも快演した顔ぶれがずらりと並びます。キャンディはステージの端から端まで機敏に動き、ときには客席に入り込んでアルト・サックスを吹きまくるだけではなく、美しく力強い歌声もたっぷり披露。貫録たっぷりのアクションで次々とメンバーに指示を出し、MCでもオーディエンスを喜ばせます。超満員の場内を見て、「いつも来てくれる熱心なファンの顔がたくさん見えるし、初めて来てくれた方もずいぶんいるみたいね。皆さん、思いっきり楽しんでください」。こう言われて盛り上がらないファンはいないでしょう。
前半では「How It's Done」やプリンスに捧げた「Out of Time」など、『Together』に入っている楽曲が歯切れよくライヴで表現されていきます。そして中盤では、キャンディの出世作のひとつである「Lily Was Here」を演奏。「この曲、もう1万回ぐらいプレイしてきたわ。私の名を世界に知らしめてくれた思い出の曲で、当時私は17歳だった。それからもう10年ぐらい経つかしら」と笑いをとりながら、ウルコの"泣きのギター"と共に絶品のバラードを聴かせてくれました。『Together』に収録される前からライヴでは抜群の人気曲だった「What U Do」では、キャンディとヴォーカリストたちがジャンプしながらパフォーマンスを続け、2003年のアルバム『Right in My Soul 』からの「Lost and Gone」では頭上でミラーボールが輝く中、とことん表情豊かなサックス・プレイを聴かせてくれました。
オーラスは"これが出なきゃキャンディのライヴに来た気がしない"というファンからの声も多そうな「Sax-A-Go-Go」と「Pick Up The Pieces」のメドレー。途中、ニッキー・ローマンとのドラムスとのデュオ・パートでは、マイケル・ジャクソンの「Billie Jean」をワン・コーラス吹き、その後、数分間、"どんな彼女のCDでもここまで激しくブロウしていないんじゃないか"と思えるほどハードそのもののアドリブで場内を沸かせました。キャンディの成功以降、数々の女性サックス奏者が音楽シーンを華やかにしていますが、"女王"の輝きは増すばかりです。公演は21日まで続きます。
(原田 2017 11.18)
Photo by Tsuneo Koga
2017 11.18 SAT.
1st | |
---|---|
1. | INTRO |
2. | HOW IT’S DONE |
3. | OUT OF TIME |
4. | LILY WAS HERE |
5. | PROMISES |
6. | WHAT U DO |
7. | LOST AND GONE |
8. | TOGETHER |
EC. | SAX-A-GO-GO |
EC2. | PICK UP THE PIESES |
2nd | |
1. | INTRO |
2. | HOW IT’S DONE |
3. | OUT OF TIME |
4. | LILY WAS HERE |
5. | PROMISES |
6. | WHAT U DO |
7. | LOST AND GONE |
8. | CALIFORNIA LOVE ~ NO DIGGITY |
9. | TOGETHER |
EC1. | PICK UP THE PIESES | EC2. | SAX-A-GO-GO |