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LALAH HATHAWAY

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO


深く、暖かく、心を揺さぶる歌声。4年連続グラミー賞に輝くレイラ・ハサウェイが、最新傑作『Honestly』を携えて公演中です。

今回は特に、開演時間よりも早めにいらっしゃることをお勧めします。バンド・メンバーの一員であるDJスパークが飛び切り華やかなパフォーマンスで、場内を暖めてくれるからです。まさに"スパーク"するDJぶりに引き付けられていると、メンバーが次々とバンドスタンドに登場し、ステージ本編が始まります。

前回の来日では名手アイザイア・シャーキーのギターが響き渡りましたが、今回はギタリストがいません。それが逆に、ベースやドラムスのプレイを一層際立たせているようにぼくには感じられました。ニュー・アルバムからの「Change Ya Life」で観客の心をつかみ、ジョージ・ガーシュウィンが書いたスタンダード・ナンバー「Summertime」ではエリック・スミスのベース・プレイをたっぷりフィーチャーしながら、レイラはヴォカリーズ(母音唱法)を用いたスキャット、絶妙なメロディ・フェイク、口笛を使い分けて巧者ぶりを発揮します。ジョー・サンプルとコラボした1999年のアルバム『The Song Lives On』からのバラード「When Your Life Was Low」の前半ではリネット・ウィリアムスの鍵盤とユニゾンでメロディを表現し、これもまた絶品というしかない心地よさでした。

中盤では父親ダニー・ハサウェイ(来年、没後40年を迎えます)の関連曲を集めたセクションもありました。「I Love You More Than You'll Ever Know」、「A Song for You」等、時代を超えた名曲の威力と、いままさに脂が乗っている歌い手の魅力が一体となって、豊穣な時間を届けてくれます。そしてオーラスは最新作から「Honestly」(ミュージック・ビデオも印象的でした)と「I Can't Wait」を続けて。デイヴ・ウェックルやデニス・チェンバースを敬愛する気鋭ドラマー、タヴァリアス・ジョンソンが打ち出す鮮やかなビートも大きな聴きどころでした。

ブルーノート東京公演は本日まで行なわれたあと、名古屋ブルーノート公演、梅田クラブクアトロ公演を挟んで、さらに14日、15日と続きます。キャリアの最高潮を迎えているトップ・シンガーのステージを、ぜひご堪能ください!
(原田 2018 4.10)

Photo by Tsuneo Koga

●LALAH HATHAWAY
2018 4.12 thu.  名古屋ブルーノート
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2018 4.13 fri. 梅田クラブクアトロ
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SET LIST

2018 4.9 MON.
1st & 2nd
1. CHANGE YA LIFE
2. THAT WAS THEN
3. Y O Y
4. SUMMERTIME
5. WHEN YOUR LIFE WAS LOW
6. MORE THAN YOU'LL EVER KNOW
7. A SONG FOR YOU
8. YOU WERE MEANT FOR ME
9. ANGEL 〜 LOVE'S HOLIDAY
10. FOREVER, FOR ALWAYS, FOR LOVE
EC1. HONESTLY
EC2. I CAN'T WAIT

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