2018 4.7 sat., 4.8 sun.
THE SQUARE Reunion - FANTASTIC HISTORY -
artist THE SQUARE
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
祝、アルバム・デビュー40周年!
昨年の春に行なわれ、大好評を博した"THE SQUARE Reunion"が1年ぶりにブルーノート東京で開催されています。今回は2日間とも安藤正容(ギター)、伊東たけし(アルト・サックス、フルート、EWI)、和泉宏隆(ピアノ、キーボード)、須藤満(ベース)、則竹裕之(ドラムス)の5人+サポートの河野啓三(キーボード)という面々。5人は'86年から'90年にかけてのメンバーで、この時期に『S・P・O・R・T・S』や『TRUTH』などのメガ・ヒットが生まれています。
「もうこれ以上収容できないのではないか」と思えるほどの超満員のオーディエンスを前にしたミュージシャンは、オープニングの安藤作曲「夜明けのビーナス」からパワー全開。'94年のアルバム『夏の惑星』に収められていたナンバーで、当時所属していたサックス奏者は本田雅人('91~'97年)でしたが、これを今、目の前で、伊東たけしのプレイで聴けるのも実に心が躍ります。続いては'90年のアルバム『NATURAL』で録音して以来、一度もライヴで披露したことがないという伊東作曲の「HAPPY SONG」。すでに譜面は散逸しているので、河野がCDをもとに採譜し、それがこの日のパフォーマンスにつながりました。こうしたレア曲もまた、彼らの"ファンタスティック・ヒストリー"に欠かすことのできないピースなのです。
'96年にイタリアで録音されたアルバム『B.C. A.D.(Before Christ&Anno Domini)』からは、須藤作曲の「PIOGGIA DI CAPRI」と則竹作曲の「勇者(YUH-JA)」を続けて披露。前者では伊東のフルートと安藤のアコースティック・ギターが軽やかなムードを運び、後者では伊東のEWIが奏でる雄大なテーマ・メロディ、須藤の切れ味鋭いスラップ・ベースが強烈な印象を残します。そしてプログラム後半では、誰もが大好きであろう定番中の定番を次々と披露。和泉作曲「Omens Of Love」(のちに松本隆が歌詞をつけ、小泉今日子が歌いました)ではメンバーと観客が一緒にジャンプし、安藤作曲「TRUTH」では観客の手拍子と拳あげが興奮を倍加させます。さらに吹奏楽のバイブルとしても知られる和泉作曲「TAKARAJIMA」、久米大作や田中豊雪在籍時のアルバム『MAGIC』('81年)から安藤作曲「LITTLE MERMAID」がプレイされ、すさまじい熱狂の中、"宴"は幕を閉じました。
メンバー全員が卓越した音楽家であり、メロディ・メイカーでもある。これは考えれば考えるほど尊いことです。本日も"勇者"たちは、リユニオンを超えたリユニオンを聴かせてくれることでしょう。
(原田 2018 4.8)
Photo by Yuka Yamaji
2018 4.7 SAT.
1st | |
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1. | CONTROL |
2. | SUNNYSIDE CRUISE |
3. | MISS YOU |
4. | TWILIGHT IN UPPER WEST |
5. | DANDELION HILL |
6. | 勇者(YUH-JA) |
7. | NAB THAT CHAP !! |
8. | DANS SA CHAMBRE |
9. | TRUTH |
EC1. | OMENS OF LOVE |
EC2. | LITTLE MERMAID |
2nd | |
1. | 夜明けのビーナス |
2. | HAPPY SONG |
3. | MISS YOU |
4. | FORGOTTEN SAGA |
5. | PIOGGIA DI CAPRI |
6. | 勇者(YUH-JA) |
7. | NAB THAT CHAP !! |
8. | OMENS OF LOVE |
9. | TRUTH |
EC1. | TAKARAJIMA |
EC2. | LITTLE MERMAID |