2018 12.11 tue., 12.12 wed., 12.13 thu., 12.14 fri., 12.15 sat.
INCOGNITO with special guest AMP FIDDLER
artist AMP FIDDLER , INCOGNITO
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ブルーノート東京30周年のスペシャル・プログラムはまだまだ続きます。最多登場ユニットのひとつであるインコグニートが、デトロイトが誇る鬼才アンプ・フィドラーをスペシャル・ゲストに迎えて、昨日から白熱のパフォーマンスを繰り広げているのです。
前半はまずインコグニート単独での演奏。キーボードのマット・クーパー、女性ヴォーカルのジョイ・ローズとイマーニ、"テムズ・リヴァー・ソウル"でも活動するギターのフランシスコ・サレスとベースのフランシス・ヒルトンとドラムスのフランチェスコ・メンドリアら、すっかりおなじみのメンバーたちが見せどころ、聴きどころ満点のプレイを繰り広げます。'92年のヒット・アルバム『Tribes Vibes & Scribes』からの「I Love What You Do for Me」をジョイが圧倒的な声量で現代に蘇らせ、男性ヴォーカルのモ・ブランディスはアルバム『Surreal』でも歌っていた「Goodbye to Yesterday」を柔らかなヴォイスで届けてくれます。この曲の後半ではテナー・サックスの名手パトリック・クラハーがカデンツァ(ひとりで独奏すること)を披露。テクニックとメロディ・センスが高レベルで融合したプレイにぼくは、ポップス系のレコーディングに参加した時のマイケル・ブレッカーを思い出しました。
すっかり場内が暖まった後、スペシャル・ゲストのアンプ・フィドラーが「Dreamin´」を歌いながら登場します。鋭さと甘さを兼ね備えたヴォーカル、リズム感のかたまりのようなキーボード・プレイが放つ輝きは格別。逆立てた髪、赤いジャケットがスポットライトに映えます。「Superficial」ではフランシス・ヒルトンの地を這うようなベースも爆裂、「Heaven」ではアンプとイマーニの見事なハーモニーが場内を拍手の渦で満たしました。
後半は再びインコグニート単独のパフォーマンス。リーダーのブルーイがギタリストとしての凄みを示す「Colibri」、さらに「Don't You Worry 'bout a Thing」「Always There」などの大定番が続き、ラストは再びアンプも登場して「Hold On」。ファンクの快感に酔いしれること間違いなし、満腹感たっぷりのプログラムでした。
インコグニートは来年、結成40周年アニヴァーサリーを迎えるとのこと。彼らの快進撃は永遠に止まることがないでしょう。そしてアンプ・フィドラーの歌と鍵盤さばきの素晴らしさ。彼には、ぜひ近いうちに単独でも「ブルーノート東京」に登場してほしいと願わずにはいられません。インコグニートとアンプ・フィドラーのスペシャル・セッションは15日までオフ日なしで開催されます。
(原田 2018 12.12)
Photo by Great The Kabukicho
2018 12.11 TUE.
1st & 2nd | |
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1. | THINKING ABOUT TOMORROW |
2. | SILENCE OF MY MIND |
3. | I LOVE WHAT YOU DO FOR ME |
4. | GOODBYE TO YESTERDAY |
5. | INTRODUCTION |
6. | DREAMIN’ |
7. | SUPERFICIAL |
8. | HEAVEN |
9. | COLIBRI |
10. | BASS & KEYBORD SOLOS |
11. | SUPERSONIC |
12. | DON’T YOU WORRY ‘BOUT |
13. | AS |
14. | STEP ASIDE |
15. | ALWAYS THERE |
16. | HOLD ON |