2019 1.11 fri., 1.12 sat., 1.13 sun., 1.14 mon.
PAT METHENY "A NIGHT OF DUOS & TRIOS" with LINDA MAY HAN OH & GWILYM SIMCOCK
artist PAT METHENY
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
"世界でいちばん好きな場所のひとつであるブルーノート東京に戻ってこれて嬉しいよ。しかも今回は3種類のコンサートをするんだからね。こんなことは本当に珍しいし、ぼく自身ものすごくわくわくしているんだ"。
1月7日と8日にブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ directed by エリック・ミヤシロとのコラボレーションを繰り広げたパット・メセニーが、昨日から"A NIGHT OF DUOS & TRIOS"というプロジェクトを展開中です。共演はリンダ・メイ・ハン・オウ(ベース)、グウィリム・シムコック(ピアノ)という次世代の逸材ふたり。共にアコースティック楽器のみを演奏します。
曲目に関しては実際にライヴに足を運んでいただいて、大いに喜んだり驚いたりしながらご確認いただけたらと思います。"隠れた名曲の久々の披露"、"パット史上に残る有名曲の、目の覚めるようなトリオ解釈"、"スタンダード・ナンバー"、"書き下ろし楽曲"のどれを期待しても公演が楽しめることでしょう。ギター、ピアノ、ベースという組み合わせは12月に来日したロン・カーター・トリオと共通しているので、そのライヴにもいらっしゃっていた方は、同一楽器編成によるサウンドの共通点や相違点をより強く感じることができるのではないでしょうか。
初日ファースト・セットのオーラスは、あの「First Circle」でした。オリジナル・ヴァージョンは1984年(今から35年前です)にリリースされた同名のECM盤に入っています。そこにはペドロ・アスナールのヴォイスや、キャッチーに聴こえるけれど真似をするのは至難の技である手拍子がフィーチャーされていましたが、この日はリンダがベースを弾く前、ヴォイスと手拍子を同時に行なってオーディエンスを驚かせました。やがてシムコックが流れるようなタッチで抒情的なフレーズを放出し、その背後でパットは一心不乱にアコースティック・ギターをかき鳴らします。グウィリムの指先から放たれる端麗なメロディ、パットの強烈なカッティング、リンダの空間に漂うような歌と重厚なベース。こうした要素が溶け合って、えもいわれぬ豊穣な世界を届けてくれるのです。
室内楽的であり、抒情的でもあり、時おり格段にリズミカルでもあり。3人の音世界に包まれながら、オーディエンスの誰もが極上のひとときを過ごしたことでしょう。公演は14日まで行なわれます。
(原田 2019 1.12)
Photo by Takuo Sato
●PAT METHENY "A NIGHT OF DUOS & TRIOS"
with LINDA MAY HAN OH & GWILYM SIMCOCK
2019 1.11 fri., 1.12 sat., 1.13 sun., 1.14 mon. ブルーノート東京
●PAT METHENY "SIDE EYE"
with JAMES FRANCIES & NATE SMITH
2019 1.16 wed., 1.17 thu., 1.18 fri., 1.19 sat., 1.20 sun. ブルーノート東京
2019 1.11 FRI.
1st | |
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1. | UNITY VILLAGE |
2. | UNTITLED |
3. | THE ROAD TO YOU |
4. | BETTER DAYS AHEAD |
5. | UNTITLED |
6. | MY ROMANCE |
7. | MESSAGE TO A FRIEND |
8. | FIRST CIRCLE |
2nd | |
1. | SIRABHORN |
2. | SAY THE BROTHER’S NAME |
3. | WHEN WE WERE FREE |
4. | UNQUITY ROAD |
5. | LOVE MAY TAKE A WHILE |
6. | MESSAGE TO A FRIEND |
7. | KAKINARASU |