2019 1.26 sat., 1.27 sun.
MARI NATSUKI "MARI de MODE 3"
artist 夏木マリ
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ジャジーでシアトリカルな世界が、3年連続で「ブルーノート東京」に広がっています。歌手・俳優・声優としてジャンルレスな活動を続ける夏木マリの好評公演『MARI NATSUKI"MARI de MODE3"』が昨日から開催中です。
バンド・メンバーは、天野清継(ギター)、久米大作(ピアノ、キーボード)、竹上良成(サックス、フルート)、川崎哲平(ベース)、山内陽一朗(ドラムス)、斉藤ノヴ(パーカッション)。ステージには先にこの名手たちが登場し、ジャジーなインストゥルメンタル曲を奏でながら主役を迎えます。夏木マリは港にちなんだ「港のマリー」、「かもめ」を続けて颯爽と歌い、MCへ。歌っているときのかっこよさとトークのときの親しみやすさ、そのコントラストも実に魅力的です。"久しぶりのラグジュアリーな夜です。気持ちのいい夜を皆さんとご一緒できたら"という声に応えるように、超満員の客席からは大きな拍手が沸き起こります。
「ミュージシャン」、メンバー全員のソロをフィーチャーした「セロニアス・モンク」、男性から特に人気のある曲だという「二の腕」など"夏木マリ流ジャズ"と呼びたくなるナンバーを続けた後、中盤では"映画にちなんだ曲"として「Over the Rainbow」「ケ・セラ・セラ」「アラバマソング」を英語で歌唱。ブルース・ロック風にアレンジされた「ケ・セラ・セラ」では天野のエレクトリック・ギターも炸裂し、エンディングに登場した夏木マリのシャウトも圧巻でした。さらに2008年のカヴァー・アルバム『THE HIT PARADE』から「スーダラ節」「月影のナポリ」をグルーヴィーに歌唱、盛り上げに盛り上げて本編を終了しました。
そしてオーラスでは、この日(1月26日)配信リリースされたばかりの「Co・ro・na」と「私を生きて」を披露。夏木マリみずから、敬愛する大沢伸一にプロデュースと作曲を依頼した意欲作です(作詞は、前者が東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦、後者がUA)。"私の音楽史上、いちばん攻めてる曲だと思います"という言葉に偽りなしの音楽世界。2019年も歌手・夏木マリの意欲は高まるばかりです。
歌唱、表情、着こなし、MC、楽曲の充実、バンドの名伴奏など、あらゆる面が見逃せず、聴き逃せない"MARI de MODE3"公演。ワン&オンリーの旨みを、ぜひご賞味ください。
(原田 2019 1.27)
Photo by Yuka Yamaji
2019 1.26 SAT.
1. | 港のマリー |
---|---|
2. | かもめ |
3. | ミュージシャン |
4. | セロニアス・モンク |
5. | いちばん好きなもの |
6. | ゴリラ |
7. | 二の腕 |
8. | むかし私が愛した人 |
9. | 私のすべて |
10. | Over the Rainbow |
11. | ケセラセラ |
12. | アラバマソング |
13. | 鎮静剤 |
14. | 私は私よ |
15. | スーダラ節 |
16. | 月影のナポリ |
EC1. | Co・ro・na |
EC2. | 私を生きて |