2019 3.22 fri., 3.23 sat.
SATORU SHIONOYA & HITOMI YAIDA "SHIONOYAIDA" Acoustic Live 2019
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ピアニスト・塩谷哲とシンガーソングライター・矢井田瞳のコラボレーション・デュオ"しおのやいだ"が「ブルーノート東京」に初登場、2日間4ステージにわたって快演を繰り広げました。
矢井田のデビュー当時から親交を深めてきたふたりですが、ツアーを行なうのは5年ぶり。下関、大阪、名古屋を経て、ついに千秋楽です。共演メンバーは藤堂昌彦(ヴァイオリン)、結城貴弘(チェロ)、井上陽介(ベース)。ジャズ、ラテン、室内楽などの味付けを加えながら、アコースティック編成による極上のポップスを届けてくれました。
オープニングの「Ring my bell」から5人の息はぴったりと合い、塩谷のピアノは矢井田のヴォーカルに寄り添うよう。ストリングスの響きはドラムの不在を忘れさせるほど力強く、いい意味で"空間を埋め尽くさない音作り"が、矢井田の綴る歌詞の一語一句を思いっきりクリアーに響かせます。個人的には「ねぇ」のアレンジも鳥肌ものでした。弓弾きと指弾きを混ぜたチェロのイントロが"これから何が始まるのだろう"という期待をかきたて、1コーラス目はヴォーカルと弓弾きストリングスの共演。矢井田の伸びやかな声とタイトなリズム感に聴きほれていると、2コーラス目から塩谷のピアノが入り、井上のベースが弓弾きから指弾きに転じ、俄然、躍動的になっていきます。コントラストを生かした塩谷の巧みなアレンジと、そこを見事に乗りこなし、歌いこなす矢井田の歌心に引き付けられました。
ほかにも矢井田の新曲「夜のため息」あり、ピアノのデュオによる「彼女の理由」あり、塩谷が音楽を担当しているNHK Eテレの番組「コレナンデ商会」からのナンバーを届けたりと、とにかく多彩。もちろん矢井田を一躍スターダムに押し上げたビッグ・ヒット「My Sweet Darlin'」も、ここぞという位置で聴かせてくれました。
「ヤイコ(矢井田)の曲のパッションやメッセージ性をこわさずに、新たな切り口から、この編成ならではのアレンジを施した」という塩谷の言葉通りのサウンド、そしてステージでした。2日間の公演はすべてレコーディングされており、後日ベスト・テイクがライヴ盤としてリリースされるとのことです。
(原田 2019 3.25)
Photo by Takuo Sato
2019 3.22 FRI.
1st | |
---|---|
1. | Ring my bell |
2. | ねえ |
3. | Over the distance |
4. | 地平線と君と僕 |
5. | 秘密を守る歌 |
6. | 心が砂漠になると |
7. | 夜のため息 |
8. | 彼女の理由 |
9. | I’m here saying noting |
10. | MOON |
EC1. | My Sweet Darlin’ |
EC2. | 星の夜 |
2nd | |
1. | Ring my bell |
2. | ねえ |
3. | Over the distance |
4. | 地平線と君と僕 |
5. | 秘密を守る歌 |
6. | 心が砂漠になると |
7. | 夜のため息 |
8. | 硝子の少年 |
9. | I’m here saying noting |
10. | MOON |
EC1. | 悲しみが吹いたとき |
EC2. | My Sweet Darlin’ |
EC3. | 星の夜 |