2019 7.24 wed., 7.25 thu.
NIK WEST
artist NIK WEST
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
見ても聴いても100%の満足感を与えてくれるライヴと言っていいでしょう。プリンスやブーツィ・コリンズからも賞賛を受けたベーシスト/ヴォーカリスト、ニック・ウェストが3年ぶりにブルーノート東京を興奮に沸き返らせています。
まずはニックを除く4人のメンバーがステージに登場。猛烈なファンク・ロックを繰り広げます。ヒュービー・ワンのギターはキーボードやベースの不在を見事に補い、マイラ・ワシントンとアンバー・ソーアーは熱いシャウトでリード・ヴォーカリストしても冴えているところを示します。「Hey Jude」のリフレインを観客と大合唱したあと、ついに"スター・タイム"の始まりです。ニックがベースを片手に、軽やかな足取りでステージにかけあがります。髪型、衣装、ブーツ、ベースを結ぶストラップ、すべてが鮮烈に目に飛び込んできます。"見せる"ことを徹底的に考えたアーティストという印象を受けました。
もちろんベースもヴォーカルも圧倒的なことこのうえなく、花道に飛び出して、ひざまづき、のけぞって披露される高速スラップ奏法には開いた口がふさがらなくなることでしょう。代表的シングル「Purple Unicorn」は背後のスクリーンにMVを写しながらの熱演(実物のニックとアニメのニックが競演した、とても楽しい映像です)。曲の途中ではニック、マイラ、アンバー、ヒュービーがお揃いのダンスを披露して観客を熱狂させました。やはりシングル・カットされた「Bottom of the Bottle」ももちろん披露、「Forbidden Fruit」は基本的にファンク・ナンバーですが、途中ニックが"レゲエ""レゲトン""サルサ"とシャウトするごとにリズムがガラッと変わります。その他、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの「Thank You」、ルーファス&チャカ・カーンの「Ain't Nobody」、パーラメントの「Flash Light」など偉大な先人たちのナンバーも演奏されました。
後半ではまた、故ジョン・ブラックウェルに捧げるコーナーも。ジョンはプリンスの"ニュー・パワー・ジェネレーション"やディアンジェロの"ヴァンガード"に所属した名手であり、前回のニックの来日時(2016年)でも重厚なドラム・プレイを聴かせてくれました。我が国のことも大好きで、ニックに「また日本に戻って演奏したい」と言っていたそうです。しかし、その願いはかなわず、2017年7月に脳腫瘍のため43歳の若さで亡くなってしまいました。この日は"Mungion"というバンドでも活動するデイヴィッド・コラムIIのドラム・プレイを大きくフィーチャー。重厚なバスドラ、引き締まったスネアの音色が、ニックのベースと一体となって、バンド・サウンドを盛り上げに盛り上げます。途中でメンバー全員が見事な"ドラム・アンサンブル"を披露する場面もありましたが、どうやって行なわれたのか等の説明はあえてしないでおきましょう。実際のステージを目撃し、そのインパクトに唸っていただけたらと思います。公演は本日も開催されます。
(原田 2019 7.25)
Photo by Takuo Sato
2019 7.24 WED.
1st | |
---|---|
1. | INTRO |
2. | MISSION INTRO |
3. | PURPLE UNICORN |
4. | SAY SOMETHIN |
5. | FUNKNROLL |
6. | FORBIDDEN FRUIT |
7. | FUNK MEDLEY |
8. | THANK YOU |
9. | NOTHIN TO IT |
10. | COME TOGETHER |
11. | MY RELATIONSHIP |
EC1. | HEAD |
EC2. | KISS |
2nd | |
1. | INTRO |
2. | MISSION INTRO |
3. | PURPLE UNICORN |
4. | SAY SOMETHIN |
5. | FUNKNROLL |
6. | FORBIDDEN FRUIT |
7. | FUNK MEDLEY |
8. | THANK YOU |
9. | NOTHIN TO IT |
10. | COME TOGETHER |
11. | MY RELATIONSHIP |
12. | HEAD |
EC. | CHURCH MUSIC |