2019 8.6 tue., 8.7 wed., 8.8 thu., 8.9 fri.
SADAO WATANABE with RUSSELL FERRANTE, JOHN PATITUCCI & STEVE GADD
artist JOHN PATITUCCI , SADAO WATANABE , STEVE GADD
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
恒例となって久しい渡辺貞夫のブルーノート東京公演が昨日から始まりました。今回のメンバーはいつにも増して豪華です。文字通りのオールスター・カルテットといっていいでしょう。
ピアノのラッセル・フェランテは'85年のアルバム『マイシャ』以降、数多くのアルバムに参加しており、12月に行なわれるコンサートへの参加も決定しています。ベースのジョン・パティトゥッチは'91年の『スウィート・ディール』で快演を聴かせてくれました。そしてドラムスのスティーヴ・ガッドは'79年の『モーニング・アイランド』以降、'81年の『オレンジ・エキスプレス』、'83年の『フィル・アップ・ザ・ナイト』などで渡辺貞夫と共演を重ねてきました('80年に行なわれた、我が国のジャズ界不滅の快挙である日本武道館3デイズのドラマーもガッドでした)。歴史を彩るフュージョン・アルバムに貢献してきた3人が今、ストレート・ジャズを演奏するために東京に集ったのです。イエロージャケッツのリーダーとしても知られるフェランテはエレクトリック・キーボードの達人でもあり、パティトゥッチは6弦エレクトリック・ベースにも才能を発揮する奏者ですが、今回はアコースティックに専念します。
レパートリーは渡辺のオリジナル曲が中心。『スウィート・ディール』からのまさかの再演「Early Spring」、近年の代表的レパートリーである「Butterfly」「Plum Island」「Life Is All Like That」などを次々と聴かせてくれました。前日にリハーサルを行なったそうですが、即座に「"(リズム・セクションの)アプローチがまったく新しい。曲が生まれ変わった印象を受けた。まさに"reborn"だ」という気持ちになったそうです。4ビート、バラード、ボサノヴァ、ワルツなど多彩な曲想のなかで、4人全員がたっぷりとアドリブ・プレイを繰り広げました。個人的には「Butterfly」におけるガッドのブラッシュ・ワークも強く印象に残りました。偶数拍でハイハットをしっかりと踏み、まるでいにしえのジャズ・ドラマーのようにスウィングしていくのです。ガッドは'70年代初頭にトロンボーン奏者ビル・ワトラスの『ボーン・ストレイト・アヘッド』というアルバムに参加し、ハンク・ジョーンズやミルト・ヒントン(1920年代から90年代にかけて活動したベース奏者)とリズム隊を組んで、文字通りトラディショナルでスウィンギーなプレイに徹したことがあります。それを彷彿とさせる、マニア心をくすぐる展開に、ぼくは身を乗り出しながら聴き入ってしまいました。そしてオーラスはマイクを使わない、限りなくメロディアスなアルト・サックス・ソロ。超満員の場内は、割れんばかりの拍手に包まれました。黄金チームによる公演は9日まで休みなく続きます。
(原田 2019 8.7)
Photo by Takuo Sato
2019 8.6 TUE.
1st | |
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1. | BUTTERFLY |
2. | PLUM ISLAND |
3. | EARLY SPRING |
4. | LOPIN’ |
5. | I THOUGHT OF YOU |
6. | WAITING SONG |
7. | TEMBEA |
8. | LIFE IS ALL LIKE THAT |
9. | 花は咲く |
10. | EPISODE |
EC. | POR TODA A MINHA VIDA |
2nd | |
1. | ONE FOR YOU |
2. | I MISS YOU WHEN I THINK OF YOU |
3. | TREE TOPS |
4. | MEMORIAS |
5. | WARM DAYS AHEAD |
6. | SIMPATICO |
7. | CHEGA DE SAUDADE |
8. | LIFE IS ALL LIKE THAT |
9. | EPISODE |
10. | 花は咲く |
EC. | BLUE N' BOOGIE |