2019 11.20 wed., 11.21 thu.
MAYA HAWKE with JESSE HARRIS
artist JESSE HARRIS , MAYA HAWKE
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
父はイーサン・ホーク、母はユマ・サーマン。ジュリアード音楽院で学び、「ヴォーグ」や「カルバン・クライン」のモデルも経験。今年を代表する映画といっていいクエンティン・タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの初共演作品としても大きな話題を集めました)にも登場していたマヤ・ホークが、ついに歌手として初めて日本の地を踏みました。しかも共演は今世紀を代表するシンガー・ソングライターのひとり、ジェシー・ハリス。彼は作詞家マヤにとって、ぴったりの相性を持つ作曲家でもあります。
マヤはジャケット、シャツ、パンツ、すべて黒で統一。歩き方、立ち振る舞いも実に精悍です。歌詞の登場人物になりきったかのように、細やかなニュアンスをこめて歌い、その横でジェシーが"これこそ歌伴の極意"と呼びたくなるような繊細なギター・プレイを繰り広げます。一方、リード・ギターのウィル・グレーフェ(2018年のジェシーの単独公演にも同行しました)は、あくまでも華やかに、曲によってはスライド・バーを使ってペダル・スティールのようなトーンも出しながら間奏部分を盛り上げます。この夏にリリースされた、歌手としてのマヤの出世作「STAY OPEN」「TO LOVE A BOY」はもちろん披露されましたし、片手をポケットに入れながらちょっとワイルドに歌う「MENACE」は、まるでミュージカルの一幕のようでした。さらに「学生時代に学んだ曲」として、スタンダード・ナンバーの「WHY TRY TO CHANGE ME NOW」をカントリー風のタッチで。フランク・シナトラが50年代に歌って広まった曲ですが、マヤはフィオナ・アップルやボブ・ディランの解釈が大好きなのだそうです。
中盤ではジェシーのソロの弾き語りコーナーもあり、新作『Songs Never Sung』からのファースト・シングル「DOESN'T MATTER ANYWAY」(盤にはビル・フリゼールも参加しています)、「MISUNDERSTANDING」などを聴かせてくれました。そしてその後、ステージに戻って来たマヤは「ジェシーのすぐ後で弾き語りをするなんて、すごくクレイジーなことだけど・・・」と言いながら、ひとりでバラード「IS IT STILL MY CITY?」を綴りました。生粋のニューヨーク生まれ、ニューヨーク育ちのふたりによる、親密感のあるパフォーマンスは、あたかも夜の東京を午後のグリニッチ・ヴィレッジへと空間移動させていくかのようです。
歌手として本格的なキャリアを踏み出したマヤ、着実な活動を続けて今では"円熟"という言葉も似合うようになったジェシー。ふたりの絶妙な呼吸を、本日もお楽しみください!
(原田 2019 11.21)
Photo by Tsuneo Koga
2019 11.20 WED.
1st | |
---|---|
1. | COVERAGE |
2. | BY MYSELF |
3. | A RIVER LIKE YOU |
4. | MENACE |
5. | HOLD THE SUN |
6. | CATCH ME |
7. | CRICKET |
8. | STAY OPEN |
9. | BRINGING ME DOWN |
10. | WHY TRY TO CHANGE ME NOW |
11. | I'VE GOT TO SEE YOU AGAIN |
12. | DOESN'T MATTER ANYWAY |
13. | MISUNDERSTANDING |
14. | IS IT STILL MY CITY? |
15. | SO LONG |
16. | ANIMAL ENOUGH |
17. | TO LOVE A BOY |
18. | GENEROUS HEART |
19. | GOODBYE ROCKET SHIP |
EC. | YOU AND ME |
2nd | |
1. | COVERAGE |
2. | BY MYSELF |
3. | A RIVER LIKE YOU |
4. | MENACE |
5. | HOLD THE SUN |
6. | CATCH ME |
7. | CRICKET |
8. | STAY OPEN |
9. | BRINGING ME DOWN |
10. | WHY TRY TO CHANGE ME NOW |
11. | I'VE GOT TO SEE YOU AGAIN |
12. | DOESN'T MATTER ANYWAY |
13. | MISUNDERSTANDING |
14. | IS IT STILL MY CITY? |
15. | SO LONG |
16. | ANIMAL ENOUGH |
17. | TO LOVE A BOY |
18. | GENEROUS HEART |
19. | GOODBYE ROCKET SHIP |
20. | YOU AND ME |
EC. | OLD OLD WOODSTOCK |