原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

ソロ・ピアノの醍醐味を余すところなく伝える上原ひろみのロングラン公演、"SAVE LIVE MUSIC"。その第3シリーズ｢Ballads｣が本日終了いたしました。

ライヴ・タイトルが示す通り、レパートリーはメロディアスなものばかり。抒情的な一面も上原ひろみのピアノ・プレイの大きな特質であるとはいえ、ここまでまとめてバラードを、しかもライヴで味わうことのできる機会は希少といっていいでしょう。彼女自身も"コアなファンが集結する、最もマニアックな会かもしれないですね"と語ってオーディエンスをほほえませ、"でも、バラードを弾いているときが一番、ピアノと密接な関係性を感じるんです"と続けました。オリジナル曲はもちろんのこと、クラシックの有名なピアノ・ソナタまでもが上原ひろみ流のタッチで奏でられるという、実に贅沢なひととき。各曲の最後の音が消え去った後、観客はそのつど大きな拍手を送り、ステージの終わりにはスタンディング・オベーションで彼女の快演を讃えました。ステージ上に置かれた照明も前回の「PLACE TO BE」公演とは一味異なる、ソフトな感じです。和紙で包んだランプの放つ控えめで暖かな光が、音楽の内容と見事に調和していました。

12日から16日にかけては第4シリーズ「Since 2003」を開催。計32ステージからなる一大プロジェクト"SAVE LIVE MUSIC"も大団円が近づいてきました。上原ひろみとブルーノート東京シェフがコラボレートしたディナーボックスのテイクアウト・プランも新メニューに切り替わり、引き続き販売中です。
(原田 2020 9.11)

Photo by Yuka Yamaji

☆"SAVE LIVE MUSIC"公演 特設ページ

☆ロングラン公演を締め括る『Since 2003』公演もお見逃しなく。配信チケット絶賛発売中！
上原ひろみ ～Since 2003～
2020 9.12 sat., 9.13 sun., 9.14 mon., 9.15 tue., 9.16 wed.
※生配信：9.16 wed. 2ndショウ (Start8:45pm)