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BOB JAMES TRIO

artist BOB JAMES

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原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

「ベース、ドラムスとの古典的なジャズ・トリオ・フォーマットこそ私のルーツなんだ。この編成で、大好きなブルーノート東京に戻ってこれて嬉しいよ」。

こう語るのは、1960年代から第一線で活動を続けるピアニスト/作編曲家のボブ・ジェームス。孫の世代にあたるであろうマイケル・パラッツォーロ(ベース)、ジェームズ・アドキンス(ドラムス)と共に、昨日から会心のステージを繰り広げています。

「古典的なトリオ」とボブは言っていましたが、もちろん、時代を反映した音作りを続けてきた彼だけに、新鮮味、ひねりはたっぷりです。ボブが演奏するのは、アコースティック・ピアノにMIDI装置をつけた、いわゆる「MIDIピアノ」と呼ばれるもので、曲によってはフェンダー・ローズやハモンド・オルガンを思わせる響きも出しながらサウンドに変化を加えていました。ぼくは2009年の公演"本田雅人 featuring ボブ・ジェームス"でMIDIピアノの威力に開眼したのですが、今回はピアノがリードをとる編成ということもあり、かつて以上に、この楽器の七色のトーンが楽しめるといっていいでしょう。マイケルはアコースティック・ベースで通し(70年代のボブのレコードで、エレクトリック・ベース奏者ゲイリー・キングが弾いていた楽曲も含めて)、ジェームズは雷鳴のような高速大音量の叩きっぷりから、聴こえるか聴こえないぐらいに音量を抑えたプレイまで、徹底的にメリハリを利かせた演奏で逸材ぶりを印象づけました。タムのリム(縁)の使い方、変形シンバルから生み出されるハンドクラップのような音色も、大きく印象に残ります。

演奏曲は70年代フュージョン史に輝く(まさしくボブは、このシーンを牽引していました)「Westchester Lady」、「Night Crawler」、近作「Avalabop」、スタイリッシュに生まれ変わったデューク・エリントン・ナンバー「Caravan」等。コール・ポーター作曲のスタンダード・ナンバー「Everytime We Say Goodbye」(近年ではトニー・ベネットとレディー・ガガが歌っていました)のメロディをイントロ代わりにソロ・ピアノで演奏、そこからごく自然に自身の代表曲「Angela」に移ってゆくあたりのタイミングも絶妙でした。

ボブ・ジェームス・トリオのブルーノート東京公演は16日まで行なわれ(16日のセカンド・ショウは有料配信)、17日には高崎芸術劇場 スタジオシアター(群馬)、18日には金沢ジャズストリート(石川)にも登場します。次世代ミュージシャンからの刺激を受け、ピアニストとしてさらに飛翔するボブ・ジェームスの雄姿を、どうぞご覧くださいませ。

(原田 2022 9.15)

Photo by Yuka Yamaji

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【TOUR SCHEDULE】

▶︎9.14 wed., 9.15 thu., 9.16 fri. ブルーノート東京
☆9.16 fri. 2ndショウ(Start8:30pm)のみ生配信(有料)を行います。
※配信チケット販売期間:9.16 fri. 9:30pmまで
※アーカイブ配信視聴期間:9.19 mon. 11:59pmまで
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▶︎9.17 sat. 高崎芸術劇場 スタジオシアター
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▶︎9.18 sun. 金沢ジャズストリート
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SET LIST

2022 9.14 WED.
1st
1. Avalabop
2. Feel Like Making Love
3. Night Crawler
4. Topside
5. Caravan
6. Shadow Dance
7. Mr. Magic
8. Westchester Lady
EC. Angela
 
2nd
1. Bulgogi
2. Feel Like Making Love
3. Night Crawler
4. Topside
5. Caravan
6. One Afternoon
7. Mr. Magic
8. Shadow Dance
9. Westchester Lady
EC. Angela

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