- Celebrate "International Jazz Day" with TAKUYA KURODA / "NOTES with SOUL" with the HAMMOND ORGAN featuring SAKURA FUJIWARA & MAY INOUE
- SADAO WATANABE GROUP 2023
- BLUE NOTE TOKYO ALL-STAR JAZZ ORCHESTRA directed by ERIC MIYASHIRO with special guest LARRY CARLTON
- TRI4TH / CALM&CLASH Release LIVE
- LARRY CARLTON "Thru the decades"
2023 3.19 sun., 3.20 mon., 3.21 tue.
ENTERTAINMENT BIGBAND LIVE / YUJI MIYAKE & Light Joke Jazz Orchestra with special guest KEIKO TODA "Let's Swing New York"
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ジャズの魅力、大人数による生演奏の迫力、ユーモアの威力。その三拍子が揃った凄腕集団、三宅裕司&ライト・ジョーク・ジャズ・オーケストラ(LJJO)が3月19日から21日にかけても楽しさいっぱいのステージを届けてくれました。しかも今回は、前回公演とは異なり、普通に飲食し、ジョークに笑い、くつろぎながら演奏に浸ることができました。日常は確かに、少しずつ戻ってきています。
いつも趣向に富んだテーマで楽しませてくれる彼らですが、本年度の公演タイトルは「ニューヨークをスウィングしよう」。ステージは、バストロンボーン奏者の河野広明が尺八に持ち替えてプレイする「いい湯だな」から始まりました。ニューヨークへの音楽旅行は、まず"入浴"からということなのでしょう。LJJOの得意技であるジャズ・ナンバーと歌謡曲のドッキングにはますます磨きがかかり、ジャズが若かった時代に書かれたカウント・ベイシー楽団の代表曲「コーナー・ポケット」、いろいろなミュージシャンがとりあげてきたマイルス・デイヴィスの「ソー・ホワット」を、ごきげんなソロとアンサンブルで聴かせてくれました。「ソー・ホワット」の初演でマイルスが吹いたアドリブ(アルバム『カインド・オブ・ブルー』に収録)を管楽器群が合奏することに関しては、かつてジョージ・ラッセルのオーケストラも取り組んでいましたが、そこに厚みのあるハーモニーをつけて盛り上げていく展開は実に新鮮です。音楽監督/トランペッターである羽毛田耕士のアレンジは、冴えわたるいっぽうです。
LJJOの公演に欠かせない素敵なお姉さまたち、由紀さわり・つわりがスキャットを交えながら「恋人よ我に帰れ」を熱唱したあと、いよいよスペシャル・ゲストである戸田恵子が登場します。40年ほど前から、年に1~3回はニューヨークに足を運んで刺激を受けてきたというだけあって、トークのはしばしからも強いニューヨーク愛が伝わります。ローズマリー・クルーニー(俳優ジョージ・クルーニーの叔母)が歌い、日本では江利チエミの代表曲として知られる「家へおいでよ」、"ニューヨークをテーマにした大好きな曲"だというビリー・ジョエルの「ニューヨークへの思い」等を、戸田恵子は豊かな声量と華麗なステージングで歌い届けました。俳優・声優として押しも押されもせぬ地位にある彼女ですが、16歳の時には演歌路線で歌手デビューもしています。三宅裕司との息の合ったMCではその当時のエピソードも飛び出して、客席を大いに沸かせました。
三宅裕司のプレイの冴えは、ドラム・ソロを含む「A列車で行こう」(サックスの合奏部分に、デューク・エリントンがジョン・コルトレーンのために書いた「テイク・ザ・コルトレーン」の一節が挿入されていたのもマニア心をくすぐります)、ワルツ調のアンコール曲「少年時代」までまったく勢いを失うことがありません。精鋭メンバーたちに快いリズムを提供するいっぽう、1曲終わるごとにドラムの席を離れてステージ前方に出てトークで喜ばせる、そのサービス精神とバイタリティには敬服させられるばかりです。次回の公演では何をスウィングしてくれるのか、早くも楽しみがつのります。
(原田 2023 3.22)
Photo by Takuo Sato
2023 3.19 SUN.
1st & 2nd | |
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1. | CORNER POCKET |
2. | SO WHAT |
3. | LOVER COME BACK TO ME |
4. | COME ON A MY HOUSE |
5. | NEW YORK STATE OF MIND |
6. | ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET |
7. | TAKE THE “A” TRAIN |
EC. | 少年時代 |