2023 10.27 fri., 10.28 sat., 10.29 sun.
THE BRECKER BROTHERS BAND REUNION featuring Randy Brecker, Ada Rovatti, George Whitty, Barry Finnerty, Rodney Holmes & Will Lee
artist RANDY BRECKER , THE BRECKER BROTHERS BAND REUNION
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
"大好きな仲間と、久しぶりにここに戻ってくることができた。オールド・ソングからニュー・ソングまで、たっぷり楽しんでほしい"。
いかにも嬉しさを隠せない表情で、ランディ・ブレッカーは満員の観客に呼びかけます。黄金のブレッカー・ブラザーズ・バンド、6年ぶりのブルーノート東京公演が昨日から始まりました。来月には満78歳を迎えるランディですが、トランペットから放たれるフレーズの瞬発力、音色の輝かしさは超人的なまでに健在です。
前回の登場時にはバリー・フィナティ(ギター)、ニール・ジェイソン(ベース、ヴォーカル)、テリー・ボジオ(ドラムス)と、1978年リリースの金字塔『へヴィー・メタル・ビ・バップ』同様のメンバーが参加していましたが、今回のステージはフィナティ、そして'75年リリースのファースト・アルバム『ザ・ブレッカー・ブラザーズ』等に名を連ねていたウィル・リー(ベース、ヴォーカル)、'90年代の活動再開期の重要メンバーであったジョージ・ホイッティ(キーボード)とロドニー・ホームズ(ドラムス)を加えたラインナップで行われています。2007年に亡くなった実弟マイケル・ブレッカーの後任は、ランディの妻でもあるアダ・ロヴァッティが引き続き担当しています。ランディとの息の合った超絶ユニゾン、エフェクト/ノン・エフェクトの鮮やかな切り替え、豪快な楽器の鳴りは、あらためてアダの底力を強く印象づけることでしょう。
初日ファースト・セットでは、「Sponge」、「Rocks」など'70年代当時からの定番に加え、ランディやアダの近作からも、愛娘にちなむ「Stellina」、アレサ・フランクリンへのトリビュートである「Reverence」などが取り上げられました。ステージ中盤ではフィナティがマイケルに捧げた「Mikey B」、マイケルが'70年代に書いた実につややかな楽曲「Funky Sea,Funky Dew」(アダのカデンツァが見事でした)も披露。そこから一気にポップでファンキーなクライマックスへと突入します。ウィル・リーがステージ前面に出て歌ったのは「If You Wanna Boogie...Forget It」(邦題「ブギ―天国」)。'76年当時のメンバーであったドン・グロルニック、スティーヴ・カーン、ウィルが合作し、シングル・カットもされた'76年のナンバーですが、それを作者のひとりであるウィルの華やかなベース弾き語りで今、聴けるとは、完全に予想を超えた驚きでした。誰もが大好きに違いない「Some Skunk Funk」は、レッド・ツェッペリンの「Heartbreaker」を引用したウィルのベース・ソロ、ロドニーの超絶的なドラム・ソロもフィーチャーしながら進行。鳴りやまない拍手のなか、6人の凄腕たちはステージを降りていきました。
伝説と興奮のステージは29日まで続きます!
(原田 2023 10.28)
Photo by Great The Kabukicho
―――――
【LIVE INFORMATION】
THE BRECKER BROTHERS BAND REUNION
featuring Randy Brecker, Ada Rovatti, George Whitty, Barry Finnerty, Rodney Holmes & Will Lee
2023 10.27 fri., 10.28 sat., 10.29 sun. ブルーノート東京
2023 10.27 Fri.
1st | |
---|---|
1. | SPONGE |
2. | FIRST TUNE OF THE SET |
3. | STELLINA |
4. | ROCKS |
5. | REVERENCE |
6. | FUNKY SEA, FUNKY DEW |
7. | MIKEY B |
8. | IF YOU WANNA BOOGIE...FORGET IT |
9. | SOME SKUNK FUNK |
2nd | |
1. | SPONGE |
2. | FIRST TUNE OF THE SET |
3. | REVERENCE |
4. | MIKEY B |
5. | STRAPHANGIN’ |
6. | HANGIN’ IN THE CITY |
7. | ABOVE & BELOW |
8. | IF YOU WANNA BOOGIE...FORGET IT |
9. | SOME SKUNK FUNK |