2023 12.15 fri., 12.16 sat., 12.17 sun., 12.18 mon.
PATTI AUSTIN
artist PATTI AUSTIN
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
黄金の歌声が、満員のブルーノート東京に響きわたります。4歳の頃から第一線に立ち続ける歌姫、パティ・オースティンの圧巻のステージがついに始まりました。
パティの登場は、ちょうど4年半ぶり。「早く日本のファンに会いたくてたまらなかった」という彼女の気持ちと、「ぜひパティのライヴを聴きたかった」というファンの気持ちがひとつになって、心温まるひとときが創出されてゆきます。レパートリーは、まさしく"オール・アバウト・パティ"と呼びたくなるものばかり。オープニングでは「クインシー・ジョーンズ/ロッド・テンパートン・メドレー」と題して、「Stomp」「Give Me the Night」「Razzamatazz」を勢いたっぷりに熱唱、たちどころに観客の心を掴みます。キム・ハンセンとノリコ・オリングのツイン・キーボードも、19年の来日に引き続いて今回も絶好調。急遽参加することにあった増崎孝司のギター・プレイも、バンド・サウンドと見事に溶け合っています。
パティが作詞・作曲したナンバーで最も人気の高いひとつであろう「Say You Love Me」を丁寧に歌い上げたあとは、ジェイムズ・イングラムに捧げて、彼とのデュエット・ナンバー「Baby, Come to Me」と「How Do You Keep the Music Playing?」を、見事にパティのソロ楽曲として生まれ変わらせてくれました。スタンダード・ナンバーの「They Can't Take That Away From Me」は、1988年のアルバム『The Real Me』に入っているテイク同様、グレッグ・フィリンゲインズが手掛けた編曲で披露。テディ・ペンダーグラス、ウィル・ダウニング、グラディス・ナイト、安室奈美恵などの作品に参加経験があるベテラン・ドラマー、ランド・リチャーズによる重量感たっぷりのシャッフル・ビートも大きな聴きどころでした。
プログラムの後半では、今年90歳を迎えた渡辺貞夫にリスペクトを込めて、彼とレコーディングした「Any Other Fool」を披露し、さらに"この時代のアンセムになるべき曲です"と、「What the World Needs Now Is Love」を、オーディエンス(男女に分けての掛け合いも含む)との合唱込みで楽しませてくれました。そしてオーラスに飛び出したのは、いまの季節にぴったりの「Winter Wonderland」と「Have Yourself a Merry Little Christmas」。ロマンティックなメロディに、ファンキーな彩りを添えるのがパティ流といえましょう。ミュージシャンも観客もみな笑顔、ハピネスの止まらないクリスマス・シーズン公演は18日まで続きます。
(原田 2023 12.16)
Photo by Takuo Sato
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【LIVE INFORMATION】
PATTI AUSTIN
2023 12.15 fri., 12.16 sat., 12.17 sun., 12.18 mon. ブルーノート東京
2023 12.15 Fri.
1st&2nd | |
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1. | QUINCY TEMPERTON MEDLEY (STOMP ~ GIVE ME THE NIGHT ~ RAZZAMATAZZ) |
2. | SAY YOU LOVE ME |
3. | BABY, COME TO ME |
4. | HOW DO YOU KEEP THE MUSIC PLAYING |
5. | THEY CAN’T TAKE THAT AWAY FROM ME |
6. | ANY OTHER FOOL |
7. | WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE |
8. | YOU GOTTA BE |
EC1. | WINTER WONDER MEDLEY (WINTER WONDERLAND ~ IT’S THE MOST WONDERFUL TIME OF THE YEAR) |
EC2. | HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS |