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CANDY DULFER "WE FUNK HARDER TOUR IN JAPAN 2024"

artist CANDY DULFER

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

唯一無二のファンキー・サックス・クイーン、キャンディ・ダルファーの2024年度日本公演がついに始まりました。その名も"WE FUNK HARDER TOUR IN JAPAN 2024"。もっと激しく、さらにハードにファンクに取り組んでいこうとする彼女の強い意志が反映されたタイトルと言っていいでしょう。

そして内容は、新機軸もたっぷり盛り込んだ、飛び切りエモーショナルでファンキーなパーティとなっています。ギターの重鎮ウルコ・ベッド、ふたりの男性ヴォーカリストであるイヴァン・ペロティとカミロ・ロドリゲス、絶妙なコンビネーションを創り出すベーシストのザンダー・ブベロットとドラマーのキック・ワウダストラなど、"キャンディ・ダルファー・ファミリー"といっても過言ではない面々が快演するのはもちろん、今回はマーク・マンジャン(テナー・サックス)とエルフェ・アルデム(トロンボーン)を加えてホーン・セクションも強化。この二人とキャンディが合奏すると、彼女のリスペクトするメイシオ・パーカーも参加していた"JBホーンズ"ばりの華やかさが生まれますし、キャンディが歌っている背後でもホーンが鳴っているため、サウンドに俄然、重量感が生まれます。しかもキャンディはソロ・ヴォーカルのほかに、イヴァンやカミロと実にかっこいいハモリも聴かせるので、観客はソリストとしての姿に加えて、「管楽器トリオ」「ヴォーカル・トリオ」の一員としてのキャンディを楽しむこともできるのです。

演奏曲目はセットごとに異なっていくと思いますが、「Lily Was Here」だけは変わることなく定着しています。弱冠17歳の新進だったキャンディが世界的に認められるきっかけとなったナンバーであり、「演奏すればするほど、ますます好きになっていく」と語りながら、今回も歌心たっぷりのプレイを聴かせてくれました。「いちばん大好きなサックス・ソング」という紹介から始まった「Pick Up the Pieces」ではマークやエルフェと共に場内を練り歩いて白熱のブロウを展開、近作『We Never Stop』からも徹底的にアッパーな「YeahYeahYeah」、じっくりと聴かせるメッセージ・ソング「The Climb」(イヴァンのファルセットとキャンディのサックスの掛け合いが圧巻!)などを届け、さらに尊敬するデヴィッド・サンボーンに捧げて、彼の代表曲「Straight to the Heart」が演奏されました。ほか、次回のアルバムに収められる予定のナンバーもいち早くプレイするなど、「Lily Was Here」から現在に至り、そして未来と向かっていくキャンディの情熱がステージに注ぎ込まれたような印象を受けたのは私だけではないはずです。

キャンディのブルーノート東京公演は16日まで行われ、その後20日に再開されます(21日が千秋楽)。そして18日には名古屋クラブクアトロ、19日には梅田クラブクアトロ、22日には有明アリーナ (Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2024)、23日には高崎芸術劇場 / スタジオシアターに登場。

どの日、どの会場に足を運んでも、心も体も躍ること間違いなし!
(原田 2024 9.14)

Photo by Takuo Sato

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【TOUR INFORMATION】

CANDY DULFER
"WE FUNK HARDER TOUR IN JAPAN 2024"
9.13 fri., 9.14 sat., 9.15 sun., 9.16 mon., 9.20 fri., 9.21 sat. ブルーノート東京
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9.22 sun. Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2024 有明アリーナ
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9.18 wed. 名古屋クラブクアトロ 
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9.19 thu. 梅田クラブクアトロ
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9.23 mon. 高崎芸術劇場/スタジオシアター
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