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MIKE STERN BAND featuring RICHARD BONA, DENNIS CHAMBERS, BOB FRANCESCHINI & LENI STERN @COTTON CLUB

artist MIKE STERN , RICHARD BONA

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

昨年9月にニュー・アルバム『エコーズ・アンド・アザー・ソングス』を国内リリース。不動の人気を誇るギター・ヒーロー、マイク・スターンの来日公演が始まっています。今回の共演メンバーはリチャード・ボナ(ベース、ヴォーカル)、デニス・チェンバース(ドラムス)、ボブ・フランセスチーニ(テナー・サックス)、そしてレニ・スターン(ギター、ンゴニ、ヴォーカル)。いうなれば、歴代のマイク・スターン・バンドを去来した現役ミュージシャンのベスト・オブ・ベストに、公私ともにマイクのパートナーを務めるレニが加わった、まさしくオールスターと呼ぶにふさわしい顔ぶれです。そしてこのメンバーは皆、『エコーズ・アンド・アザー・ソングス』に参加しています。

本日から15日までブルーノート東京での公演が開催されますが、私は11日のコットンクラブ公演に足を運び、彼らのポジティヴな力にあふれるステージを堪能いたしました。オープニングは、レニの歌声とンゴニ(西アフリカの弦楽器)をフィーチャーした「Like a Thief」。そこから文字通り、一気呵成という感じでインストゥルメンタル曲「Tumble Home」に続きます。メロディには非常に凝ったアクセントがつけられていますが、アドリブの部分は短調のブルース・コードで進行します。ギターに持ち替えたレニを含む全員がソロをとり、デニスは前半ではブラッシュを用いて抑え気味に、中盤からはスティックに持ち替えてソリストを煽りに煽り、ラスト近くではマイクと鮮やかなデュオも聴かせてくれました。デニスはまた、ニューオリンズ・セカンド・ライン的なビートを持つ「KT」でも抜群の存在感を発揮しました。

続いては、ライヴの定番である「Wishing Well」。いつもならマイクがギターとワードレス・ヴォーカルのユニゾンで楽しませるところですが、今回は、ボナのワードレス・ヴォーカルとマイクのギターが"合奏"。会場の熱気はいっそう増します。ボナはもちろんベース奏者としても雄弁そのもののプレイを展開、ツイン・ギターと重量級ドラムスの間を泳ぐように超絶技を繰り出します。ギター+サックス+ベースがロング・フレーズをユニゾンしまくる圧巻の「Tipatina's」が終わっても、拍手と声援は一向にやむことがありません。マイクの"もう1曲やろう、ロック・ブルースだ!"という声とともに始まったのは、ジミ・ヘンドリックスの「Red House」。もちろんマイクはヴォーカルも担当、レニのワイルドなソロも大きな聴きどころでした。本日からのブルーノート東京公演では、どんな熱狂を運んでくれるのか、期待をいっぱいにしてお越しください。
(原田 2025 3.12)

Photo by Yuka Yamaji


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【LIVE INFORMATION】

MIKE STERN BAND
featuring RICHARD BONA, DENNIS CHAMBERS, BOB FRANCESCHINI & LENI STERN
2025 3.11 tue. コットンクラブ
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2025 3.12 wed., 3.13 thu., 3.14 fri., 3.15 sat. ブルーノート東京
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